2011年07月30日

怖い金武町の開発

怖い金武町の開発
  金武町は、31日に返還される米軍キンバル訓練場跡地60ヘクタールに大規模な開発を計画している。しかし、計画は最初からつまずいている。

 27億8000万円で56ヘクタールを購入する計画だったのに、購入額が値上がりして36ヘクタールしか購入することができなかった。残り20ヘクタールは年間3000万円の借地料を払うという。
 56ヘクタールを購入する予定だったのに36ヘクタールしか購入できなくて年間3000万円もの予定外の出費が増えるというのは、今後も予定外の出費が増える可能性があり、最初の計画を断念し、規模を縮小して購入した36ヘクタールの開発に計画変更したほうが妥当ではないか。
 しかし、金武町は予算がオーバーしても最初の計画通りにやるという。年間3000万円の借地料は跡地利用で7700万円の税収増が見込めるから穴埋めできるとしている。ホテルの固定資産税を5700万円と見積もっているが、固定資産税5700万円は金武町の希望通りのホテルが誘致できた場合のことであり、誘致できなかったらゼロである。足元をみられて固定資産税を安くさせられる可能性もある。

 観光ホテルは夕日が見れる西海岸に集中している。夕日が見れない東海岸に観光ホテルを建設するのを民間会社は敬遠する。東海岸であるキンバル訓練場跡に観光ホテルを誘致するのは困難だ。ホテル誘致について、義武町長は「もし、できなければ、という装丁は全然していない。必ず来てもらえると考えている」と発言している。こんな無責任な考えはない。

 気になるのは第三セクターの「地域医療施設」だ。最先端の放射線治療施設を導入する計画というが、高度な医療をするには高度な知識を持つ医者やスタッフが必要である。果たしてそのような高度な地料ができるスタッフを金武町は集めることができるのだろうか。それに高度医療をする医師やスタッフには高額な給料が必要である。
 莫大な経費が必要な「地域医療施設」は莫大な赤字が出る可能性がある。

 「地域医療施設」莫大な赤字経営になり、ホテルの勧誘に失敗したら大変なことになるし、その可能性は高い。第三セクター「ネイチャーみらい館」は赤字である。「ネイチャーみらい館」を黒字にし、ホテル建設のめどがつかない限り、ギンバル訓練場跡の開発を進めるべきではない。

 新聞は第三セクターの功罪を追求してほしい。ほとんどの第三セクター赤字である。赤字の原因として考えられるのが、第三セクターの社長が市長や町長などの政治家であることだ。政治と経営は違う。第三セクターは商売であり、商売は商売専門の経営者がやるべきである。
 


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