2016年07月31日

建設するのは高江ヘリパッドではない安波ヘリパッドだ






新発売・沖縄内なる民主主義9 A5版  定価1512円(税込み)
新発売・バーデスの五日間上 A5版  定価1404円(税込み)
新発売・バーデスの五日間下 A5版  定価1296円(税込み)

本土取次店 (株)地方・小出版流通センター
http://neil.chips.jp/chihosho/ TEL.03-3260-0355 
chihosho@mxj.mesh.ne.jp
県内取次店 株式会社 沖縄教販
電話番号098-868-4170
shopping@o-kyohan.co.jp

にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
クリックお願いします

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オスプレイの民間機AW609のデモンストレーション映像を紹介する。360度回転、左移動、右移動、バックが自在である。とにかくすごい飛行機である。新聞社やテレビ局とても欲しい飛行機である。
画像をクリックすればユーチューブ映像になります。



建設するのは高江ヘリパッドではない安波ヘリパッドだ
 ヘリパッドは東村の高江に建設すると思っていたし。ヘリパッドは東村の問題だと思っていた。東村長選挙ではヘリパッド建設容認の伊集盛久氏が当選してきたし、東村長は高江ヘリパッドを容認するという報道が繰り返されてきた。
東村の伊集村長は20日に東村役場を訪ねた県議会与党会派15人に東村高江周辺のヘリパッド建設について「北部訓練場過半が確実に返還されることで基地の整理・縮小につながる」と容認する姿勢を示し、「ヘリパッド工事は安全確保した上で進めていただきたい」と述べている。マスコミはヘリパッド建設の容認権限は東村長にあるように報道している。だから、ヘリパッドは東村に建設されるものであると思ってしまう。多くの県民がそう思っているのではないか。
私もずっとヘリパッドは東村に建設されものだと思っていた。しかし、JNNニュースのヘリパッド移設図を見て、そうではないことが分かった。



 
 白い線が東村と国頭村の境界線である。
図では国頭村に返還予定地にある6つのヘリパッドが二つ減らして国頭村の南の返還されない訓練場に移設することが分かる。東村では返還予定地のヘリパットを高江の元々あったヘリパッドの隣に移設した。Nー4地区にヘリパッドが2つあるのは、元々Nー4にはヘリパッドがあり、返還予定地のヘリパッドを移設したので二つになった。図だけみると国頭村のヘリパットのひとつが東村に移設したように見えるが、そうではない。東村のヘリパッドが増えたのではない。

 この図でもうひとつ分かったことがある。国頭村にあるヘリパッドは国頭村だけに移設し、東村にあるヘリパッドは東村だけに移設するということだ。
 東村はすでに移設している。それがNー4地区だ。

 これから建設が始まるヘリパッドはすべて国頭村の安波のヘリパッドである。4つのヘリパッド予定地の左側に白い線が引かれているが、それは国頭村と東村の境界線である。ヘリパパッド予定地は国頭村の安波であって東村の高江ではない。



 4つのヘリパッド建設を容認できるのは国頭村長であって東村長ではないということが分かってきた。しかし、今まで4つのヘリパット建設でマスコミがインタビューしたのは高江のある東村の村長であった。不思議である。建設容認の権限がない東村長になぜ建設を容認するか否かを問うのだろう。なぜ、伊集東村長は自分に権限があるように答えたのだろう。
 東村長が移設に反対して国頭村長に移設させないようにお願いするというなら理解できるが、ヘリパッド移設に賛成しているのなら、ヘリパッド建設は国頭村の問題だから国頭村長に質問するように言うのが普通だと思う。

 N―1地区、H地区、G地区は東村の高江ではなく国頭村の安波にある。であれば高江ヘリパッドてはなく、安波ヘリパッドである。高江ヘリパッドと言うのは間違っている。
 
安波のヘリパッドは東村には含まれていないから「東村と国頭村に広がる」という表現は適切ではない。「国頭村に広がる」が適切である。
現在行われているヘリパッド建設は国頭村安波であり、東村高江ではない。
国頭村に広がる安波ヘリパット工事である。

【沖縄の声】高江ヘリパッド反対運動は市民運動ではなく共産・社民・社大党の政治運動[桜H28/7/29]
チャンネル桜沖縄支局「沖縄の声」
2016/07/29 に公開
平成28年7月28日木曜日に放送された『沖縄の声』。本日は、キャスターの又吉康隆氏が前半「高江ヘリパッド反対運動は市民運動ではない。共産党・社民党・社大党の政治運動である」、後半のコラムコーナー”又吉康隆のこれだけは言いたい”では「自民党と対峙できる政党は民進党ではない。おおさか維新の会である」のテーマについて解説いただきます。
※ネット生放送配信:平成28年月7月28日、19:00~
出演:
   又吉 康隆(沖縄支局担当キャスター)
※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html
◆チャンネル桜公式HP
http://www.ch-sakura.jp/

チャンネル桜


  

Posted by ヒジャイ at 15:12Comments(0)

2016年07月28日

高江の反対運動は市民運動ではない






新発売・沖縄内なる民主主義9 A5版  定価1512円(税込み)
新発売・バーデスの五日間上 A5版  定価1404円(税込み)
新発売・バーデスの五日間下 A5版  定価1296円(税込み)

本土取次店 (株)地方・小出版流通センター
http://neil.chips.jp/chihosho/ TEL.03-3260-0355 
chihosho@mxj.mesh.ne.jp
県内取次店 株式会社 沖縄教販
電話番号098-868-4170
shopping@o-kyohan.co.jp

みなさんの意見・感想は
ヒジャイ掲示板へ

ヒジャイ掲示板



にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
クリックお願いします

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オスプレイの民間機AW609のデモンストレーション映像を紹介する。360度回転、左移動、右移動、バックが自在である。とにかくすごい飛行機である。新聞社やテレビ局とても欲しい飛行機である。
画像をクリックすればユーチューブ映像になります。



高江の反対運動は市民運動ではない



高江のヘリパッドは米軍北部訓練場の返還予定地にあるヘリパットを返還しない訓練場に移設するためである。高江のほうに移設しなければ返還ができない。すでにある7つのヘリパッドは返還予定地にあるので返還しない北部訓練場に1つを減らして6つにして移設するということだ。新設ではなく移設である。

琉球新報に移設候補地の選定理由が掲載された。

N1地区2カ所
 N1・2+N1・3
 米軍の運用上において、複数機によるヘリコプターの使用も含めた訓練の支援用として。2カ所を候補地として選定した。

N4地区2カ所 既存に設置
 N4・1 N4・2
 米軍の運用上の要望もあり、既設着陸帯の区域であることから、環境への影響を少なくするため、地形の改変面積も極消化して設置することとし、既存着陸帯内に着陸帯を2カ所整備することとした。
N4地区の2個のヘリパッドは完成して、米軍に引き渡された。
G地区1か所
 G・1
 米軍から運用上、特に新規提供された水域における訓練も含め訓練及び兵士の救助を支援する目的で必ず必要との強い要望があった。日本側は専門家の現地調査踏まえ、より自然環境に与える影響が少なくなるよう米軍と調整し、当初米軍要望の着陸帯2カ所の着陸帯とし着陸帯の造成規模を縮小するとともに、進入路を既存の道路を利用しつつ未舗装あるいは砂利舗装等、環境影響を最小限に止める構造とすることとし、1カ所の移設候補地として選定した。
H地区1カ所
 H2
 米軍の運用上の要望もあり、他の移設候補地と比べて環境影響が小さいことから、1カ所を移設候補地として選定した。

琉球新報は「高江ヘリパッド候補地、米運用優先し選定 環境評価書で判明」と米軍の運用を優先させたと主張しているが、「日本側は専門家の現地調査踏まえ、より自然環境に与える影響が少なくなるよう米軍と調整し」という文章にみられるように日本側は米軍の要求を受け入れつつ、環境問題に配慮している。一方的に米軍の要望を受け入れたのではない。自然環境だけでなく住民環境にも配慮したことを新報は「日本側が事前に候補地を検討した『米軍調整前候補地』では11カ所が挙がり、いずれも環境や住民生活に与える影響、地形の改変などを理由としていた」と書いている。
候補地が11カ所あり、その中から自然環境、住民環境に配慮して6カ所を選んだのである。
「「高江ヘリパッド候補地、米運用優先し選定 環境評価書で判明」は適切な題名ではない。「自然、住民環境に配慮してヘリパットを選定」が適切な題名である。




 高江ヘリパッド建設予定地を見ると、Nー1地区とG地区は高江集落からかなり離れている。建設に反対するのは高江住民の爆音被害であるからNー1地区とG地区に反対する理由はない。
H地区は図では近いように見えるがグーグル地図で見ると右側の白丸が沖縄やんばる海水用水発電所であるから高江からかなり離れている。近いのはすでに建設して米軍が使用中のN―4地区である。
もし、騒音被害を問題にするならN―4地区のヘリバッドをもっと離れた場所に移動するように要求するべきである。ところがヘリパッド反対運動は騒音被害に関係のないNー1地区とG地区の建設にも反対している。このことから分かるのはヘリパット反対運動が高江の騒音被害に反対だからヘリパッド建設に反対しているのではないことである。
高江のヘリバッドは返還予定地にあるヘリパッドを移設するのが目的である。6つのヘリパッドを建設しないと4000ヘクタールの米軍訓練所を返還することができない。そのことを理解した市民なら高江のヘリパット建設に反対することはないだろう。問題は高江の住民に騒音被害を与えないことだ。だからできるだけ高江から離れた場所に建設することを市民は条件にする。
地図で見るとすでに建設したN―4地区が高江に近いからN―4地区について騒音調査をやり、我慢できない騒音であれば移動を要求するというのが市民である。
ところが高江ヘリパッド建設反対運動は全てのヘリパッド建設に反対している。ヘリパッド建設ができなければ返還予定地にあるヘリパッドを撤去することができない。それでは返還予定地が返還できないことになる。高江ヘリパット反対運動は米軍北部訓練場返還反対運動になってしまう。実際、2年間ヘリパット建設が中断したために返還が遅れている。もし、2年前に高江ヘリパットが建設されていたら北部訓練場の半分は返還されていただろう。
 高江ヘリパット反対派は現在のヘリパットを維持するのに賛成し、返還予定の北部訓練場をそのまま維持するのを望んでいるから高江ヘリパット建設に反対しているかといえばそうではない。彼らは北部訓練場の返還には賛成である。返還に賛成であるならば高江ヘリパッド建設に賛成すればいいのに反対している。彼らは矛盾している。
 結局高江ヘリパッド建設反対派は北部訓練場全体と全てのヘリパッドを撤去するのが目的なのだ。彼らは高江の騒音被害をなくすのが本当の目的ではない。騒音被害を口実にして高江ヘリパッド建設を中止させるのが目的である。

 高江のヘリパット建設反対運動は市民運動ではない。政治的な米軍基地撤去運動である。
 高江へのヘリパッド移設を自民党政権が進めた。自民党は沖縄の米軍駐留に賛成であるから北部訓練場の半分は残しヘリパットも残して高江に移設することにした。共産党、社民党と沖縄社大党は自民党の方針に反対した。それの現象化が高江である。本当は高江のヘリパッド建設問題は自民党と共産党、社民党と沖縄社大党の対立であって、反対運動は市民運動ではなく政治運動である。 
自民党と共産党、社民党、社大党の本当に闘う場所は高江ではなく国会である。
 国会での議員は圧倒的に自民党が多い。三党が政治的に勝利することは不可能である。国会で勝てないのだから高江で三党が勝つことはできない、
 高江の現場での警察と反対派の闘いは国家対反対派の闘いに見えるがそうではない。自民党と三党の闘いである。もし、三党の議員が自民党より多ければ三党が国会を支配し、高江ヘリパッド建設を中止させることができる。沖縄の米軍基地を撤去することもできる。
 しかし、国会の三党は少数派である。政治の力がとても小さい。三党にとって辺野古ヘリポート建設阻止は夢のまた夢であるというのが現実である。
 高江は国家とヘリパッド反対派市民との闘いのように見えるがそうではない。自民党政権と共産党、社民党、社大党の政争である。2年間工事を放置していた自民党安倍政権が工事再開をした。工事を邪魔する三党の活動家を中心とした集団を警察で排除した。それは弾圧ではない。道路上で違法行為を繰り返す反対派を取り締まっただけである。

 沖縄防衛局は参議院選挙の翌日の11日に沖縄県東村と国頭村にまたがる米軍北部訓練場のH区とG区のヘリパッド建設工事再開に向けた手続きで、訓練場メインゲートから機材を搬入する作業を早朝から開始した。住民ら約60人はゲート前に座り込んで、作業車両が進入するのを阻止したり、防衛局が設置した柵を撤去しようとしたりした。機動隊約60人が住民らをごぼう抜きするなど、現場は終日混乱した。
 その後もヘリポート建設のための機材が運び込まれた。
沖縄平和運動センターの山城博治議長は「徹底した非暴力の闘いで辺野古の新基地建設は中止に追い込んできた。高江でも同様な闘いで自然を守っていこう」と工事再開を阻止しようとしたが、、政府は県外からおよそ500人の機動隊を投入し、工事を阻止しようとする反対派を排除してヘリパッド建設に着手した。排除といっても反対派の違法行為を取り締まっただけであり、弾圧ではない。「徹底した非暴力の闘い」とかっこいいことを山城議長は言っているが、彼らの運動は「非暴力の違法行為」運動である。

 議会制民主主義国家国会では国会で多数を占める政党が政治的に勝利する。高江では多数を占める自民党と少数3政党の力関係が再現したということだ。

 高江の反対運動が市民運動であったなら市民から市民へと運動は広がり全国規模の反対運動に発展するかも知れないが、高江のヘリパット反対運動は市民運動ではなく三党の政治運動であるから三党の支持者に広がるだけである。三党が国会で少数であるように全国でも少数の支持者が集まるだけである。

 27日の高江の写真である。


 
 集会には県内小選挙区の4人の衆議員と2人の参議員に加え県選挙区が参加した。社民党の福島瑞穂参議院議員も参加したし、県議会与党会派・おきなわから5人の県議の他、市町村議会議員5人の県議の他、市町村議会議員も参加した。
 メンバーを見れば数千人以上の参加者が集まる県民大会クラスである。
 ところが集まったのは正午までにのべ150人以上しか集まっていない。衆参議員、県会議員、市町村議員が参加した集会であるのにたった150人である。それも延べ人数で150人である。写真から予想すると30人くらいではないかと思える。なんと寂しい集会だろう。衆参議員が参加してたったこれだけの参加者である。ヘリ゜ット反対運動の衰退を象徴する写真である。
 集会をとりまとめる沖縄平和運動センターの山城博治議長は、「激しくぶつかる一面ばかりが(報道で)茶の間に流れると『高江は危ない。庶民の運動じゃない』と思われるのが怖い」と、運動の広がりを懸念する場面もあったというが、それは急激に参加者が激減した現実があるからだろう。
高江は庶民の運動ではない。社民党幹部山城博治議長を隊長とした政治運動である。だから活動家が機動隊と激しくぶつかったのである。
 市民運動に見せようとしても活動家の本性を隠せるものではない。そして、活動家が必死になっても機動隊に軽く排除される。

 高江の反対運動は市民に広がらない。
 高江のヘリパット建設は順調に進むだろう。そして、完成する。完成すれば反対運動は沈静化する。共産党、社民党、社大党はヘリパット撤去運動を始めるだろうが、ヘリパットが完成すれば北部訓練場の半分の返還の手続きが始まる。そのほうが話題になり、反対運動は消滅していく。三党は高江から離れて辺野古移設反対運動に集中していくだろう。
  
沖縄の声】伊波氏の大勝の原因は”元米兵”によるうるま市女性遺体遺棄事件、選挙から政治の季節へ[桜H28/7/15]
チャンネル桜沖縄支局「沖縄の声」
2016/07/15 に公開
平成28年7月14日木曜日に放送された『沖縄の声』。本日は、キャスターの又吉康隆氏が前半「伊波氏大勝の原因は”島袋さんの死”」、後半のコラムコーナー”又吉康隆のこれだけは言いたい”では「選挙から政治の季節へ」のテーマについて解説いただきます。
※ネット生放送配信:平成28年月7月14日、19:00~
出演:
   又吉 康隆(沖縄支局担当キャスター)

※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html
◆チャンネル桜公式HP
http://www.ch-sakura.jp/

チャンネル桜




  

Posted by ヒジャイ at 09:33Comments(0)

2016年07月26日

日本も自衛隊のPKO派遣の時は必ず地位協定を締結している






新発売・沖縄内なる民主主義9 A5版  定価1512円(税込み)
新発売・バーデスの五日間上 A5版  定価1404円(税込み)
新発売・バーデスの五日間下 A5版  定価1296円(税込み)

本土取次店 (株)地方・小出版流通センター
http://neil.chips.jp/chihosho/ TEL.03-3260-0355 
chihosho@mxj.mesh.ne.jp
県内取次店 株式会社 沖縄教販
電話番号098-868-4170
shopping@o-kyohan.co.jp

みなさんの意見・感想は
ヒジャイ掲示板へ

ヒジャイ掲示板



にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
クリックお願いします

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オスプレイの民間機AW609のデモンストレーション映像を紹介する。360度回転、左移動、右移動、バックが自在である。とにかくすごい飛行機である。新聞社やテレビ局とても欲しい飛行機である。
画像をクリックすればユーチューブ映像になります。



日本も自衛隊のPKO派遣の時は必ず地位協定を締結している

地位協定は世界の常識であるし、自衛隊のPKO派遣の時に地位協定を締結していると思っていたが、具体的に解説した資料がなかった。ネットで探すと、「産大法学 43巻3・4号(2010. 2)海外駐留の自衛隊に関する地位協定覚書 ―刑事裁判管轄権を中心に―岩本誠吾」を見つけることができた。地位協定と自衛隊のPKO派遣について詳しく説明している。
実際にカンボジアでは自衛隊の交通事故を日本が処分したことも書いている。前のブログに掲載したが再度掲載する。

カンボジアPKO派遣  
陸上自衛隊は、1992年9月から93年9月までの1年間、カンボジアの タケオ州に「日本施設大隊」約1,200名の自衛官を、カ ンボジアPKO(国連カンボジア暫定機構、UNTAC)の構成員として駐留 させた。
国連軍地位協定モデル案47項bによれば、「国連平和維持活動の軍事部門 の軍事構成員は、受入国・地域で犯すことのあるすべての犯罪につい て、各参加国の専属管轄に属する。すなわち、PKO軍要員がPKO公務内だけでなく、PKO公務外での犯罪行為を行っ たとしても、彼らへの刑事管轄権は、PKO受入国ではなく、派遣国が専属的に行使できるのである。
カンボジア派遣の自衛隊員による 交通事故3件が発生し、軍隊派遣国の日本がそれぞれ関係者の処分をして いる。

ザイール難民救援派遣  
1994年4月、ルワンダでは内戦が再発・激化したことにより、大量難民が周辺諸国に流入し、隣国ザイールには難民総数が140万人を超えるに至った。このような状況の中で、陸上自衛隊は、ルワンダ難民の救援活動のために、1994年9月から12月までザイール東部のゴマ市に「ルワンダ難民救援隊」として約260名が駐留した。
駐留に関しては、日本は、1994年9月12日にザイール共和国の同意を得た。派遣隊員の法的地位については、日本・ザイール間で、外交関係条約に定める「事務及び技術 職員」と同等の法的地位を享有することを確認する外交上の公文を取り交わした。そして、自衛隊員は、刑事裁判権に関しては、公務中の行為であるか否かを問わずすべての行為についてザイール共和国の裁判権から免除された。また、民事裁判権及び行政裁判権に関しても、公務中の行為についてザイール共和国の裁判権から免除された。 
自衛隊員は、裁判権からの免除、社会保障に係る免除、課税の免 除、役務の免除、関税と検査の免除の特権免除を享有していた。
ザイールは、自衛官を如何なる方法によっても抑留し又は拘禁することができないし、公務遂行中であるか公務外であるかに関わらず、自衛官に対する刑事管轄権は、軍隊派遣国日本の専属となった。

イラク復興支援派遣  
陸上自衛隊は、イラク紛争(2003年3月20日~5月1日)終了後の混 乱した治安状況の中で、2004年1月から2006年7月まで約2年半、人道復興支援活動のためにイラクのムサンナ県サマーワに駐留した。駐留した自衛隊員は、総勢約5,600 名にも上った。  

陸自隊員は連合国軍の一員となり 、イラクの法手続きから免除された。「すべての連合国要員は、 その母国の専属的管轄権に服し、イラクの刑事、民事及び行政管轄権から逮捕又は抑留からも免除された。
また、日本で刑事制裁がない行為をイラクで犯した自衛隊員について、イラクに管轄権の放棄を要請 することができた。
イラク駐留の自衛隊員に関する刑事管轄権は、派遣国・日本の専属であったのである。  

クウェート空輸支援派遣  
日本は、上記のイラク紛争後に、イラク復興支援活動として、イラクに陸上自衛隊を派遣するとともに、人道復興関連物資の輸送のためにク ウェートに航空自衛隊を派遣した。

クウェート駐留の自衛隊員は、外交関係条約上の「事務及 び技術職員」の特権免除を享有することから、ルワンダ難民支援派遣と同 様に、受入国の刑事裁判権から完全に免除された。

ジブチ海賊対処派遣  
ソマリア沖・アデン湾における海賊事案が多発・急増している中、国連 安全保障理事会は、海賊行為の防止のために軍艦及び軍用機の派遣を要請 する決議を採択した。日本は、その要請を 受けて、2009年3月13日に海上警備行動を発令して、 海上自衛隊の「派遣海賊対処水上部隊(護衛艦2隻)を派遣し た。
ジブチ派遣の自衛隊員は、外交関係条約上の「事務及び技術 職員」の特権免除を享有することから、ザイール派遣やクウェート派遣と 同様に、受入国の刑事裁判権から完全に免除され、派遣国・日本の専属管 轄となった。
  「海外駐留の自衛隊に関する地位協定覚書 岩本誠吾」より引用

軍隊とは国のために兵士が命をかける機関である。日本、米国、英国、ドイツ等々すべての国の軍隊は国のために命をかける。軍隊は国の機関であり、国が雇用している兵士は公務員である。
軍隊を外国に派遣する時、公務員である兵士の人権を守ることは国にとって最重要である。人権を守るとは兵士が事件を起こした時に自国の法律を適用することである。派遣した兵士は派遣した国の国民ではなく自国の国民であり公務員であるからだ。
 兵士の自国の国民としての権利を守るために派遣した国は地位協定を結ぶ。それは当然のことであり、地位協定は昔からある。地位協定は日本と米国だけが結んでいるのではない。軍隊を派遣した国はすべて締結している。
 ところが日米地位協定を根本的に改訂しろと要求している連中は、日米地位協定は米国が戦争に勝ったから、戦後70年を経てなお、米軍優先と治外法権を認める協定であり、協定によって米軍は日本国内にあっても国内法の適用を除外されていると非難している。

 軍隊は国の最高秘密機関である。米軍の機密を日本に漏らすことはできない。それに米軍はいつ戦争が起こっても対応できるように行動の自由が保障されていなければならない。米軍が治外法権であるのは当然である。
 戦後70年経ても日本に存在する米軍が日本とアジアの平和を守るという任務に変化はない。米軍がいつでも臨戦態勢を取れるための環境は維持しなければならない。

米国にとって日本駐留の米軍の軍事機密を守るのは必要である。米兵を米国人としての人権を守るのも必要である。
そのための地位協定である。

 日本の自衛隊をシブチに派遣した時もジブ チ協定(2009年)を結んでいるが、シブチに軍隊を派遣した米国は米・ジブチ地位協定 (2001年)、米・ジブチ施設使用協定(2003年)を締結し、EUもEU・ジブチ地位協 定(2008年)を締結している。軍隊を派遣すれば派遣された国と地位協定を必ず結んでいるということである。

 地位協定は国と国が平等ではないことも指摘されている。

地位協定の場合、締約国(軍隊派遣国と軍隊受入国)は、一般的 に、互換性の関係に立っていると思われない。というのも、軍隊派遣国 が、受入国の軍隊を相互的に受け入れる必要性や意義が見出せず、想定し がたい。地位協定を締結するのは、軍隊派遣国側には派遣するだけの政治 的・軍事的意義があり、軍隊受入国側には受入るだけの国内の積極的事情 があるからである。換言すれば、共同防衛する側と防衛支援を受ける側 (軍事同盟の場合)、国内の平和を維持・回復する側とそれを依頼する側 (平和維持活動又は平和構築活動)の立場の違いが歴然と存在する。この事実から、軍隊受入国は、協定を結ばない自由や協定を破棄する自由(国 家主権)を保有しているとは言え、地位協定の交渉において不利な立場 (特権・免除の付与による主権制限)に立つことは明らかである。問題 は、受入国の主権制限の範囲をどのように決定するか(派遣国の専属的管 轄権を認めるか、今日の標準型である競合的管轄権に収めるか)、である。
 「海外駐留の自衛隊に関する地位協定覚書 岩本誠吾」

米国は日本に軍隊を派遣しているが日本は米国に自衛隊を派遣していない。日本は一方的に米軍の恩恵を受けている立場である。日本が米軍を受け入れない自由はある。しかし、自衛隊は専守防衛だから、攻撃されて初めて戦うしかできない。それでは日本を防衛するのは困難であり、日本の平和を保つためには米軍が必要である。

日米地位協定で軍属の範囲をより厳しくすることは改訂できるが勤務中の軍属に日本の法律を適用するのはできない。しかし、地位協定のなんたるかを理解していない自民党県連は今回の軍属の範囲を狭めた日米合意には不満であり、「抜本的な地位協定の改定をめざすべきだ」と主張している。自民党県連の地位協定への認識のなさは共産党など革新の理論に完全に飲み込まれている。
米軍が関係する事件や事故に関し、基地の外で米軍に警察権を認めている同協定17条の改定を求める声もあがったという。自民党県連の米軍や地位協定などの理論は共産党を中心とした革新の理論と同じである。独自の学習をしないで革新の理論をそのまま受け入れているのが自民党県連なのだ。

稲田政調会長は「地位協定の問題と基地の問題、沖縄の負担軽減の問題等々、県連とも直接しっかり党が意見交換できる常設の機関を設置してもらいたいという強い要請を(地元から)受けたので、前向きに検討したい」と日米地位協定見直し議論 常設機関設置を検討すると述べた。ぜひ設置してほしいものだ。設置した時に最重要なのは基礎勉強である。
日米地位協定の見直しにしろ沖縄の基地負担軽減にしろ基礎をしっかり勉強しないと革新と真っ向から論争できる自民党県連にはなれないだろう。

伊波氏の大勝の原因は”元米兵”によるうるま市女性遺体遺棄事件、選挙から政治の季節へ
チャンネル桜沖縄支局「沖縄の声」
2016/07/15 に公開
平成28年7月14日木曜日に放送された『沖縄の声』。本日は、キャスターの又吉康隆氏が前半「伊波氏大勝の原因は”島袋さんの死”」、後半のコラムコーナー”又吉康隆のこれだけは言いたい”では「選挙から政治の季節へ」のテーマについて解説いただきます。
※ネット生放送配信:平成28年月7月14日、19:00~
出演:
   又吉 康隆(沖縄支局担当キャスター)

※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html
◆チャンネル桜公式HP
http://www.ch-sakura.jp/

チャンネル桜


  

Posted by ヒジャイ at 13:00Comments(0)

2016年07月23日

選挙から政治の季節へ 辺野古も高江も政治的に危惧することはない






新発売・沖縄内なる民主主義9 A5版  定価1512円(税込み)
新発売・バーデスの五日間上 A5版  定価1404円(税込み)
新発売・バーデスの五日間下 A5版  定価1296円(税込み)

本土取次店 (株)地方・小出版流通センター
http://neil.chips.jp/chihosho/ TEL.03-3260-0355 
chihosho@mxj.mesh.ne.jp
県内取次店 株式会社 沖縄教販
電話番号098-868-4170
shopping@o-kyohan.co.jp

みなさんの意見・感想は
ヒジャイ掲示板へ

ヒジャイ掲示板



にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
クリックお願いします

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オスプレイの民間機AW609のデモンストレーション映像を紹介する。360度回転、左移動、右移動、バックが自在である。とにかくすごい飛行機である。新聞社やテレビ局とても欲しい飛行機である。
画像をクリックすればユーチューブ映像になります。



選挙から政治の季節へ
辺野古も高江も政治的に危惧することはない

 選挙は当選することが肝心である。衆議院選挙で勝てば国会議員になり国政に参加することができるし、知事選挙に勝てば知事になって県政を行うことができる。県議会選挙に勝てば県政に参加できるし、地方選挙に勝てば地方の政治に参加できる。落選すれば政治に参加できない普通の市民のままである。それが議会制民主主義である。
 選挙に勝つには市民の票を相手候補より多く得なければならない。票を多く得たほうが選挙に勝って当選する。現実の選挙では政治に優秀である候補者が票を多く得るとは限らない。選挙は人気勝負であり、政治を知らなくても当選することができる。
 今度の参議院選挙に一世を風靡したボーカル&ダンスグループSPEEDのメンバーであった今井絵理子氏が立候補したが、彼女は歌手であり政治については素人だった。しかし、選挙ではトップ当選をした。理由今井氏がSPEEDのメンバーとして有名だったからである。
 沖縄の参議院選では伊波洋一氏が圧勝したが、それは参院選挙直前に20歳の島袋里奈さんを暴行・殺害・遺棄した事件で元海兵隊のシンザト・ケネフが逮捕されたの原因だった。
 当選する要因は色々ある。政治に精通している立候補者が当選するとは限らない。

 2014年の沖縄県知事選では仲井眞弘多知事、翁長雄志、下地幹夫の三氏が立候補したが、翁長知事は沖縄アイデンティティを主張し、保守でありながら革新系の共産党、社民党と連携した。そして、辺野古移設反対を公約にして辺野古移設を容認した仲井真県知事に大勝した。
 衆議院選でも小選挙区は翁長知事の沖縄アイデンティティと辺野古移設反対を主張した候補者が全員当選した。そして、今年は県議会選挙と参議院選挙でも翁長知事・革新系が勝利した。
 当選した原因は色々あるが、当選した政治家が国の政治、県の政治をやることになる。
 国会議員は国の政治に関わり。県知事や県会議員は県の政治に関わる。
 衆議院選で小選挙区では翁長知事派が4人全員当選したが、比例では自民党3人維新1人で保守派4人が当選した。だから、議員数では翁長知事派と反翁長知事派は五分五分である。政治は小選挙区当選議員と比例当選議員は同じ権限であるから沖縄の衆議員は五分五分であるのだ。それが議会制民主主義の政治である。
国会では自民党と公明党で3文の2の議席数であるから、翁長知事・革新派の議員は国会での政治力は非常に小さい。少数議員の辺野古移設反対は国会では通用しない。これもまた議会制民主主義である。

 翁長知事は辺野古移設反対を公約にして県知事選を戦い当選した。しかし、翁長知事が当選した瞬間に辺野古移設は中止したかといえばそうではなかった。辺野古移設反対を公約にして当選しても中止させることができない。辺野古移設はすでに決まっていたからだ。決まっていた辺野古移設を、移設反対を公約にした政治家が当選しても中止させることはできない。これも日本が議会制民主主義国家だからである。
 移設が決まる前だったら知事が移設に反対すれば移設はできなかった。
与那国島への自衛隊配備を巡って、隊員と家族の移住による経済効果などを訴える賛成派と、有事に攻撃目標となる危険性を指摘する反対派で町が二分されてきた。13年の町長選で賛成派の外間守吉町長が3選した。自衛隊配備を受け入れるか否かの権限は町長にある。議員や住民にはない。外間守吉町長が受け入れに賛成したから防衛省は14年4月から駐屯地の工事を開始したのである。15年2月には陸自配備の賛否を問う住民投票が行われたが、賛成が上回った。外間守吉町長は反対が上回ったら受け入れないと宣言していた。もし、反対が上回ったら陸自配備は中止していただろう。
 宮古島への陸上自衛隊配備計画を巡り、下地敏彦市長は20日の市議会6月定例会の一般質問で、市民の生命財産や国土の保全、国民の安全を確保する観点から「宮古島への自衛隊配備については了解する」と受け入れを表明した。下地市長が受け入れに賛成したから宮古島への陸上自衛隊配備は決定した。
与那国島、宮古島に見られる通り、自衛隊配備を受け入れる権限は地元の首長にある。首長が反対すれば、国は配備することができない。
議会制民主主義国家日本では地方自治体にも自治体の権限があり、中央政府がやりたい放題にはできないようになっている。
 辺野古も地元の辺野古区、名護市長が移設に反対している時は政府が移設をやりたくてもできなかった。辺野古区、島袋名護市長がV字型滑走路にすることで賛成し、政府と確約を交わしたから辺野古移設は決まった。政府が一方的に決定したのではない。
 辺野古移設は政治的に2010年に決着した。それは与那国島の陸自配備や宮古島への陸上自衛隊配備と同じである。辺野古の場合は海の埋め立て工事が必要であり、埋め立ては公有水面埋立法に則ったものでなければならないし県知事の承認が必要だった。防衛局は県に埋め立てを申請した。県から申請承認を得たのが2013年の12月だった。
 政府は埋め立て承認を得たので埋め立て工事のためのボーリング調査を始めた。
 もし、海の埋め立てがなかったら2010年に辺野古飛行場建設工事は始まっていた。
 県知事選の時に翁長雄志候補が辺野古移設反対を公約したのは移設を決定した後であるので、反対している翁長候補が当選しても辺野古移設を中止することができないのは明らかであった。翁長候補は実現できないことを選挙公約にしたのである。そして、選挙に勝利した。
 
 安倍政権が辺野古移設の意思がある限り翁長知事が移設を阻止できないのは確実である。できるのはせいぜい工事を引き延ばすくらいである。翁長知事は無駄な抵抗をしているだけである。
 翁長知事の奇策でもしかすると辺野古移設が中止になるかもしれないと思う人がいるかもしれないが、そんな心配は無用である。翁長知事がどんな奇策を用いたとしても辺野古移設を中止にすることは不可能だ。
 安部政権は紆余曲折があって辺野古基地建設を中断しているが、辺野古埋め立て工事を再開するために政府は埋め立て承認取り消しに対する国の是正の指示に沖縄県の翁長雄志知事が応じないのは違法として、違法確認訴訟を起こした。
 承認取り消しは違法であるから安部政権が裁判に勝つのは確実である。議会制民主主義は法治主義である。翁長知事が違法行為をしても、違法行為であることを判断するのは法廷であるから訴訟を起こし、司法の判断を仰がなくてはならない。だから違法確認訴訟を起こした。判決が下るまでは辺野古の埋め立て工事は中断しなくてはならない。

 安倍政権が辺野古移設を最優先にしていれば、翁長知事が埋め立て承認の取り消しをした時、翁長知事の取り消しは違法行為であると県に通知し、違法行為に従うことはできないと辺野古移設工事を続行していればよかったのである。
 しかし、県議会選挙と参議院選挙があるので、選挙を有利に展開するために、安倍政権は対立路線ではなく和解路線を選択した。和解路線が順調に進めば県議会選挙と参議院選挙を勝っていたはずだが、20歳の若い女性が元海兵隊に暴行殺害遺棄されるという残虐非道な事件が起こり、県民の反米軍基地が高まって県議会選挙と参議院選挙は敗北した。
 選挙が終われば勝敗に関係なく、辺野古移設工事を再開する方向に進めるのが安倍政権の方針である。選挙に勝てば辺野古移設工事が有利になり、選挙に負ければ辺野古移設工事が不利になるということではなかった。選挙に勝っても負けても翁長知事との対立関係は同じであるし、翁長知事の主張とやり方に変化はない。
 安倍政権が辺野古工事を進めるためには安倍政権のほうから法廷闘争に持ち込むしかない。翁長知事の承認取り消しを違法だと主張して辺野古移設工事を続行しながら法廷闘争を続けていれば工事はずっと続けることができたが、安倍政権は裁判所の提案した根本案と暫定案で暫定案を受け入れて県と和解し、訴訟を取り下げて、ボーリング調査を中止した。そして、翁長知事との協議を始めた。工事を再開するには協議で翁長知事が辺野古移設を認めるようになればいいが、翁長知事が辺野古移設を認めることは100%ない。協議を続ける間は辺野古工事は再開できない。
 安倍政権が辺野古工事を再開するには法廷闘争をして、翁長知事の埋め立て承認取り消しが違法であるとの判決を勝ち取る以外にはない。
 21日午前に官邸で開かれた政府・沖縄県協議会で提訴方針を伝えられた翁長知事は「訴えが可能となる日を待っていたかのように直ちに提訴する判断が示されたことは非常に残念だ」と述べ、国の姿勢を批判したが、翁長知事の言う通りである。
協議では翁長知事が工事再開は絶対に認めることはないから工事再開はできない。一方、埋め立て承認取り消しに対する国の是正の指示に翁長知事が応じないのは違法だとして、不作為の違法確認訴訟を福岡高裁那覇支部に提起したが、翁長知事は政府を批判はしても訴訟を止めることはできない。これが議会制民主主義の政治である。
政府による22日の提訴後は、地方自治法の規定に基づき「15日以内」に福岡高裁那覇支部で第1回口頭弁論が開かれる。判決までは「数カ月程度」(政府関係者)の期間を要する見通しだ。

政府側は和解で中断を確認した「埋め立て工事」に該当しないシュワブ陸上部の「再編成事業」について工事を再開する意向を示した。県側は辺野古基地建設を前提とした工事ではないか確認する必要があるとして、後日、詳細を説明するよう政府に求めたが、実は翁長知事は辺野古埋め立てに瑕疵があるといって埋め立て承認の取り消しをしたのであって、辺野古移設中止を政府に要求したのではない。
辺野古移設が不当であるから中止するように要求するには2010年の辺野古移設決定が不当であると主張するべきであるが翁長知事は2010年の辺野古移設決定が不当であるとは主張していない。辺野古埋め立てが不当であると主張している。だから、シュワブ陸上部の「再編成事業」は翁長知事の承認取り消しとは関係がないから再開するのに県の了承は必要ない。


選挙の季節は終わり。これからは政治の季節である。辺野古移設と高江のヘリパッド移設が選挙の季節で滞っていたが、安倍政権はこれから二つの移設をスムーズに進めるだろう。
22日に安倍政権は、辺野古移設に関しては、埋め立て承認を取り消した翁長知事が是正指示に従わないのは違法だとして、沖縄県を相手に不作為の違法確認訴訟を起こした。法廷闘争の再開である。辺野古移設を阻止することが目的である翁長知事とは法廷闘争で決着をつける以外に方法はない。不作為の違法確認訴訟は辺野古移設工事への始まりである。
同じ22日に安倍政権は全国から派遣された機動隊などを含めた警官500人を動員してヘリパット移設反対派活動家たちを排除した。工事車両の進入を防ごうと、県道上に停めてあった約170台の車を機動隊が次々とレッカー車や専用機材で移動させ、テントも撤去した。
ヘリパッド建設予定地のN1地区裏側(通称・N1裏)のフェンス設置に始まり、その東側のG、H地区、県道70号沿いのN1地区出入り口(通称・N1表)の計4カ所にフェンスを設置し、ヘリバッド建設工事を始めたヘリパッド工事の再開である。今年で建設を完成させる予定である。

沖縄平和運動センターの山城博治議長は「選挙が終わるたびに市民排除を強行することは『県民がいくら意思表示しようと、国策のため政府は容赦しない』という姿勢の表れだ」と指摘した。山城議長の言う通りである。例え高江や辺野古移設の工事が政治的に正当な行為であっても、山城議長など反対派は国が勝手にやりたい放題やり、民主主義を裏切っていると県民に吹聴する。マスコミは反対派の主張が正しいように報道する。県民は反対派寄りのマスコミの報道を信じて翁長知事と革新を支持するようになり政治的に正しい行為をしている安倍政権のほうが選挙で負けてしまう。安倍政権の悪印象を防ぎ選挙に勝つために安倍政権は選挙の前に工事を中断した。これは議会制民主主義の政治的駆け引きである。
高江のヘリパット工事は2年間中断した。辺野古移設では訴訟を撤回し、ボーリング調査を中止して県との和解案を受け入れた。それは県議会選、参院選で県民の支持を増やし選挙に勝利するためであった。しかし、安倍政権の狙いは外れ、選挙は敗北した。これで選挙の季節は終わった。これからは選挙のことは気にしないで高江辺野古移設とヘリパット建設に集中することができる。

翁長知事は国が違法確認訴訟を提起したことについて「国の強固な態度は異常だ。強行に新基地建設を進めることは、民主主義国家のあるべき姿からはほど遠い」と批判し、高江でヘリパッド建設を再開したことに関しては「強行に工事する政府の姿勢は到底容認できない」と抗議した。そして「オスプレイを配備する根拠がみえていない。オスプレイが訓練するのははっきりしている。説明がないまま着工すべきではない」と非難した。機動隊が反対する市民や車両などを除去したことについては「強制的に排除する事態が生じていることは県民に大きな衝撃と不安を与えるもので残念だ」と不快感を示した。マスコミも高江のヘリパット工事再開を強行だと安倍政権と警察を非難している。
翁長知事やマスコミは安倍政権を非難し、県民の安倍政権へのイメージを悪くしているが、安倍政権の辺野古の法廷闘争、高江のヘリパット建設を止めることはできない。
翁長知事もマスコミも安倍政権の政治を止めることはできない。法廷闘争で安倍政権は勝ち、辺野古の埋め立て工事を再開するのは確実である。高江のヘリパッドが建設されるのも確実である。
辺野古も高江も政治的には問題はない。なにも危惧することはない。

沖縄の声】伊波氏の大勝の原因は”元米兵”によるうるま市女性遺体遺棄事件、選挙から政治の季節へ[桜H28/7/15]
チャンネル桜沖縄支局「沖縄の声」
2016/07/15 に公開
平成28年7月14日木曜日に放送された『沖縄の声』。本日は、キャスターの又吉康隆氏が前半「伊波氏大勝の原因は”島袋さんの死”」、後半のコラムコーナー”又吉康隆のこれだけは言いたい”では「選挙から政治の季節へ」のテーマについて解説いただきます。
※ネット生放送配信:平成28年月7月14日、19:00~
出演:
   又吉 康隆(沖縄支局担当キャスター)

※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html
◆チャンネル桜公式HP
http://www.ch-sakura.jp/

チャンネル桜


  

Posted by ヒジャイ at 12:03Comments(0)

2016年07月22日

高江ヘリパッドは新設ではない。移設だ






新発売・沖縄内なる民主主義9 A5版  定価1512円(税込み)
新発売・バーデスの五日間上 A5版  定価1404円(税込み)
新発売・バーデスの五日間下 A5版  定価1296円(税込み)

本土取次店 (株)地方・小出版流通センター
http://neil.chips.jp/chihosho/ TEL.03-3260-0355 
chihosho@mxj.mesh.ne.jp
県内取次店 株式会社 沖縄教販
電話番号098-868-4170
shopping@o-kyohan.co.jp

みなさんの意見・感想は
ヒジャイ掲示板へ

ヒジャイ掲示板



にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
クリックお願いします

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オスプレイの民間機AW609のデモンストレーション映像を紹介する。360度回転、左移動、右移動、バックが自在である。とにかくすごい飛行機である。新聞社やテレビ局とても欲しい飛行機である。
画像をクリックすればユーチューブ映像になります。


高江ヘリパッドは新設ではない。移設だ

高江のヘリパッドは新設だと思っていたがそうではなかった。北部訓練場にすでにある7つのヘリパッドは返還予定地にあるので返還しない北部訓練場に1つを減らして6つにして移設するということだ。
新設ではなく移設であるのを初めて知った。沖縄二紙で移設であるという記事を見た覚えがない。今日のテレビ朝日系のネット報道で初めて知った。

 今までは北部訓練場を半分返還する条件に6つのヘリパッドを高江に建設するという説明だった。国もそのような説明をしている。しかし、本当は移設だった。



「米軍北部訓練場の一部返還に伴う東村高江周辺のヘリパッド建設問題で、沖縄防衛局は22日早朝、工事再開に着手した」というのがほとんどの報道であり、移設であることをほとんど報道しない。県民の多くは新設だと思っているだろう。移設であると知れば考えが変わる県民は多いだろう。

沖縄の声】伊波氏の大勝の原因は”元米兵”によるうるま市女性遺体遺棄事件、選挙から政治の季節へ[桜H28/7/15]
チャンネル桜沖縄支局「沖縄の声」
2016/07/15 に公開
平成28年7月14日木曜日に放送された『沖縄の声』。本日は、キャスターの又吉康隆氏が前半「伊波氏大勝の原因は”島袋さんの死”」、後半のコラムコーナー”又吉康隆のこれだけは言いたい”では「選挙から政治の季節へ」のテーマについて解説いただきます。
※ネット生放送配信:平成28年月7月14日、19:00~
出演:
   又吉 康隆(沖縄支局担当キャスター)

※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html
◆チャンネル桜公式HP
http://www.ch-sakura.jp/

チャンネル桜


  

Posted by ヒジャイ at 15:02Comments(0)

2016年07月17日

軍人保護は国の義務 米国は地位協定改定より撤去を選ぶ






新発売・沖縄内なる民主主義9 A5版  定価1512円(税込み)
新発売・バーデスの五日間上 A5版  定価1404円(税込み)
新発売・バーデスの五日間下 A5版  定価1296円(税込み)

本土取次店 (株)地方・小出版流通センター
http://neil.chips.jp/chihosho/ TEL.03-3260-0355 
chihosho@mxj.mesh.ne.jp
県内取次店 株式会社 沖縄教販
電話番号098-868-4170
shopping@o-kyohan.co.jp

みなさんの意見・感想は
ヒジャイ掲示板へ

ヒジャイ掲示板



にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
クリックお願いします

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オスプレイの民間機AW609のデモンストレーション映像を紹介する。360度回転、左移動、右移動、バックが自在である。とにかくすごい飛行機である。新聞社やテレビ局とても欲しい飛行機である。
画像をクリックすればユーチューブ映像になります。



軍人保護は国の義務 米国は地位協定改定より撤去を選ぶ
 地位協定は米兵を優遇し守っている不平等な協定であるから、改定して日本の法律を適用するべきであると地位協定改定派は主張している。不平等を平等にすることが改定の根拠である。しかし、地位協定は国と国の問題である。それぞれの国々は憲法が違うし法律も違う。法律が違う国と国がうまく付き合うために地位協定がある。そのことを無視しているのが地位協定改定派である。
 
島袋里奈さんの暴行殺害・死体遺棄の容疑でシンザト・ケネフが逮捕されたことをきっかけに県議会は地位協定改定要求の決議をした。
琉球新報のアンケートでは39首長の内約9割に当たる36人が地位協定を抜本改定すべきだと回答している。マスコミでも地位協定を改定すべきであると盛んに報道している。

 米国は日本政府が地位協定の改定を要求しても、改定に応じることは絶対にない。もし、日本政府が日本の法律を米軍に適用すると主張すれば米国のすることはひとつである。全米軍を撤退することである。
 米軍の兵士は米国の平和と安全に命をかけて奉仕する存在である。日本に米軍が駐留しているのは米政府が決めたことであり、兵士は米政府の指令に従って日本にやって来た。彼らの自由意志で来たのではない。米政府の指令でやって来た彼らが軍の仕事をしている時、米国民としての人権を守る義務が米政府にはある。勤務中の犯罪を日本の法律で裁くということは彼らの米国民としての人権を米政府が放棄することになる。米政府は日本に駐留する米軍人を米国民として見捨てることになる。
 米国のために命をかけている軍人を見捨てることを米国民は許さないだろうし、米政府もそれはできない。米軍人の米国民としての人権を守る地位協定を改定するくらいなら米政府は日本から米軍を撤退させるだろう。
 地位協定を締結しない国には米軍を駐留させない。これは米政府の鉄則だ。鉄則を破ることはない。米政府は米軍人の米国人としての権利を絶対に守らなければならない。それは米政府の義務である。
この鉄則を守ってすべての米軍を撤退させたことがある。イラクでだ。

 2011年に米軍はイラクから完全撤退したが、オバマ政権は完全撤退させる積もりではなかった。戦闘部隊は撤退させるが、イラク軍を訓練する数千人の米兵はイラクに駐留させる予定であった。イラク側もその案には賛成したが、地位協定の締結にイラク政府は反対した。
 イラクのマリキ首相は記者会見で、
「米国と刑事免責の問題が話題になり、米国は完全な免責を認めなければ、一兵卒たりとも駐留させないと言った。それに対して、一人のアメリカ兵に対しても免責を認めるのは不可能だとイラクは答えた」
と述べた。
イラク側が地位協定を断ったので人数、場所と訓練方法についての交渉は止まった。そして、米軍はイラクから完全撤退したのである。イラクが地位協定を認めて、米軍によるイラク兵の訓練をしておけばISISの侵略を食い止めていただろう。しかし、イラクは地位協定を認めなかった。米軍は完全撤退し、米軍の訓練を受けなかったイラク軍は弱くなり、ISISに侵略されたのである。
ISISの侵略でイラクは国家危機に陥った。米軍がISISの侵略を食い止めるために空爆をやり、イラク兵の訓練をするようになったが、それはイラク政府が地位協定を認めたからである。もし、地位協定を認めなかったら米軍のイラク支援はなかった。
地位協定を認めるか認めないかは駐留するかしないかを決定づけるほど重要なものである。
軍隊を他国に駐留させる時、その国と地位協定を結ぶのは米国だけではない。ほとんどの国が地位協定を結ぶ。自国民を自国の法律で裁くことは国の義務だからだ。それは国際政治では常識である。
自衛隊がPKOで他国に駐留しているが、日本政府は駐留している国とかならず地位協定を結んでいる。それは国際的に常識であり当然のことである。
日本は第二次世界大戦の結果、在日米軍が駐留することとなり、長らく受け身の立場の地位協定を結んできた。しかし1990年代以降、自衛隊が海外へ行く機会が増え、逆の立場で地位協定を締結する例も増えている。

日本が派遣国として締結した自衛隊に関する地位協定

カンボジアPKO派遣  
陸上自衛隊は、1992年9月から93年9月までの1年間、カンボジアの タケオ州に「日本施設大隊」約1,200名の自衛官を、カ ンボジアPKO(国連カンボジア暫定機構、UNTAC)の構成員として駐留 させた。
国連軍地位協定モデル案47項bによれば、「国連平和維持活動の軍事部門 の軍事構成員は、受入国・地域で犯すことのあるすべての犯罪につい て、各参加国の専属管轄に属する。すなわち、PKO軍要員がPKO公務内だけでなく、PKO公務外での犯罪行為を行っ たとしても、彼らへの刑事管轄権は、PKO受入国ではなく、派遣国が専属的に行使できるのである。
カンボジア派遣の自衛隊員による 交通事故3件が発生し、軍隊派遣国の日本がそれぞれ関係者の処分をして いる。

ザイール難民救援派遣  
1994年4月、ルワンダでは内戦が再発・激化したことにより、大量難民が周辺諸国に流入し、隣国ザイールには難民総数が140万人を超えるに至った。このような状況の中で、陸上自衛隊は、ルワンダ難民の救援活動のために、1994年9月から12月までザイール東部のゴマ市に「ルワンダ難民救援隊」として約260名が駐留した。
駐留に関しては、日本は、1994年9月12日にザイール共和国の同意を得た。派遣隊員の法的地位については、日本・ザイール間で、外交関係条約に定める「事務及び技術 職員」と同等の法的地位を享有することを確認する外交上の公文を取り交わした。そして、自衛隊員は、刑事裁判権に関しては、公務中の行為であるか否かを問わずすべての行為についてザイール共和国の裁判権から免除された。また、民事裁判権及び行政裁判権に関しても、公務中の行為についてザイール共和国の裁判権から免除された。 
自衛隊員は、裁判権からの免除、社会保障に係る免除、課税の免 除、役務の免除、関税と検査の免除の特権免除を享有していた。
ザイールは、自衛官を如何なる方法によっても抑留し又は拘禁することができないし、公務遂行中であるか公務外であるかに関わらず、自衛官に対する刑事管轄権は、軍隊派遣国日本の専属となった。

イラク復興支援派遣  
陸上自衛隊は、イラク紛争(2003年3月20日~5月1日)終了後の混 乱した治安状況の中で、2004年1月から2006年7月まで約2年半、人道復興支援活動のためにイラクのムサンナ県サマーワに駐留した。駐留した自衛隊員は、総勢約5,600 名にも上った。  

陸自隊員は連合国軍の一員となり 、イラクの法手続きから免除された。「すべての連合国要員は、 その母国の専属的管轄権に服し、イラクの刑事、民事及び行政管轄権から逮捕又は抑留からも免除された。
また、日本で刑事制裁がない行為をイラクで犯した自衛隊員について、イラクに管轄権の放棄を要請 することができた。
イラク駐留の自衛隊員に関する刑事管轄権は、派遣国・日本の専属であったのである。  

クウェート空輸支援派遣  
日本は、上記のイラク紛争後に、イラク復興支援活動として、イラクに陸上自衛隊を派遣するとともに、人道復興関連物資の輸送のためにク ウェートに航空自衛隊を派遣した。

クウェート駐留の自衛隊員は、外交関係条約上の「事務及 び技術職員」の特権免除を享有することから、ルワンダ難民支援派遣と同 様に、受入国の刑事裁判権から完全に免除された。

ジブチ海賊対処派遣  
ソマリア沖・アデン湾における海賊事案が多発・急増している中、国連 安全保障理事会は、海賊行為の防止のために軍艦及び軍用機の派遣を要請 する決議を採択した。日本は、その要請を 受けて、2009年3月13日に海上警備行動を発令して、 海上自衛隊の「派遣海賊対処水上部隊(護衛艦2隻)を派遣し た。
ジブチ派遣の自衛隊員は、外交関係条約上の「事務及び技術 職員」の特権免除を享有することから、ザイール派遣やクウェート派遣と 同様に、受入国の刑事裁判権から完全に免除され、派遣国・日本の専属管 轄となった。
  「海外駐留の自衛隊に関する地位協定覚書 岩本誠吾」より引用

 日本政府は自衛隊を派遣した国のすべてと地位協定を結んでいる。カンボジア、ザイール、イラク、シブチでは公務外の犯罪であっても日本に管轄権があった。日米地位協定よりも派遣国である日本の権利は強かった。

地位協定を改定して公務遂行中の事件・事故も全て日本の法律を適用することは、自衛隊の場合、自衛隊を派遣したカンボジア、ザイール、イラク、シブチ、クェートのそれぞれの国の法律を自衛隊員に適用することと同じである。自衛隊員は法的にはカンボジアに派遣すればカンボジア人、ザイールに派遣すればザイール人になることを強制することになる。つまり日本国民であることを放棄させることになる。
派遣する国よっては日本では罪にならないのに罪になる場合があるし、日本では軽い罪であるのに重罪になるのもある。麻薬がそのひとつである。麻薬を売買すると死刑になる国もある。
派遣する国にとって国の軍人の人権を守るために地位協定を結ぶことは非常に重要である。絶対に結ばなければならない。

米政府は「日米地位協定」改定には応じないと発表した。そして、軍属を4分類し、対象範囲を実質的に縮小することを発表した。米政府は軍属の範囲見直しはするが、軍属の公務中の裁判権が米側に優先されないように改定をすることは絶対にしない。軍人を自国の法律で裁くことが地位協定であるからだ。それは日本政府が自衛隊を海外に派遣する時も同じである。

軍隊と同じように外国に派遣し外国の土地の一部を占有するのが大使館である。大使館で働く者が外交官である。外交官には特権がある。身体の不可侵(拘束されないこと)や裁判権からの免除などの特権である。軍人と外交官は政府によって外国に派遣されている者であり、外交官の特権と軍人の地位協定は本質的に同じである。地位協定を改定して米軍人に日本の法律を適用するということは外交官の特権を奪うことと同じである。

外国に軍隊を駐留させる時に地位協定を結ぶのは国際的な常識である。日本も自衛隊を外国に駐留させるときには地位協定を結んでいる。国際的には地位協定を結ぶのは当然なことであるのに、地位協定を米国と日本だけの問題であるように矮小化して、米兵の犯罪を日本の法律で裁かないのを不平等であると主張するのは県民に反米意識を高めるのが目的である。それは県民の世界的な視野も狭めている。
地位協定改定要求は日米政府非難と米軍基地撤去運動に利用しているだけである。それ以外の理由はない。
共産党も左系識者も日米政府が地位協定を改定しないことを本当は知っている。知っているからこそ盛んに地位協定改定を主張し、日米政府への悪印象を世間に広げているのである。

沖縄の声】伊波氏の大勝の原因は”元米兵”によるうるま市女性遺体遺棄事件、選挙から政治の季節へ[桜H28/7/15]
チャンネル桜沖縄支局「沖縄の声」
2016/07/15 に公開
平成28年7月14日木曜日に放送された『沖縄の声』。本日は、キャスターの又吉康隆氏が前半「伊波氏大勝の原因は”島袋さんの死”」、後半のコラムコーナー”又吉康隆のこれだけは言いたい”では「選挙から政治の季節へ」のテーマについて解説いただきます。
※ネット生放送配信:平成28年月7月14日、19:00~
出演:
   又吉 康隆(沖縄支局担当キャスター)

※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html
◆チャンネル桜公式HP
http://www.ch-sakura.jp/

チャンネル桜


  

Posted by ヒジャイ at 19:33Comments(0)

2016年07月16日

議会制民主主義を理解していない鳥越都知事立候補






新発売・沖縄内なる民主主義9 A5版  定価1512円(税込み)
新発売・バーデスの五日間上 A5版  定価1404円(税込み)
新発売・バーデスの五日間下 A5版  定価1296円(税込み)


本土取次店 (株)地方・小出版流通センター
http://neil.chips.jp/chihosho/ TEL.03-3260-0355 
chihosho@mxj.mesh.ne.jp
県内取次店 株式会社 沖縄教販
電話番号098-868-4170
shopping@o-kyohan.co.jp

みなさんの意見・感想は
ヒジャイ掲示板へ

ヒジャイ掲示板



にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
クリックお願いします

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オスプレイの民間機AW609のデモンストレーション映像を紹介する。360度回転、左移動、右移動、バックが自在である。とにかくすごい飛行機である。新聞社やテレビ局とても欲しい飛行機である。
画像をクリックすればユーチューブ映像になります。



議会制民主主義を理解していない鳥越都知事立候補
ジャーナリストの鳥越俊太郎氏(76)は12日、都内で記者会見し、東京都知事選(14日告示)に立候補すると表明した。都知事になる気が全然なかった鳥越俊太郎氏が突然都知事選に立候補したのである。立候補するのを決めた原因は参議院選の結果であった。
7月10日に行われた選挙で、自民党は大勝した。公明党とおおさか維新の会も議席を増やして、三党を合わせると3分の2を超えて、憲法改正ができる状態になった。鳥越氏は自民党が大勝したことに危機を感じ憲法改憲派の流れを止める目的で都知事選に立候補した。
「参院選の結果で、憲法改正が射程に入っていることがわかった。日本の時代の流れが変わり始めた。東京都の問題でもある。国全体がそういう方向にかじを切り始めている。元に戻す力になれば。それを東京から発信したい」
と鳥越氏は述べた。

 議会制民主主義の選挙は国の政治を行う政治家を国民が選ぶことにある。国民が政治家を選ぶ基本は政治家の政策にある。立候補した政治家は政策を国民に訴える。いわゆる公約である。立候補者の公約を参考にして国民は投票する。
 自民党が大勝したのは多くの国民が自民党の政策を選択したからである。民進党が大敗したのは国民が民進党の政策を選択しなかったからである。
 民進党は安倍政権への批判だけが多く、民進党の政策が自民党の政策より国民生活をよくしていくのだと思わせる政策は発表しなかった。国民の信頼が民進党より自民党の方が高かったから自民党は大勝したのである。
 世論調査ではアベノミクスが成功すると考えている国民は少ないが、それ以上に民進党にはアベノミクスより優れた政策がないと感じている国民が70%であった。

 参院選の結果で憲法改正ができる状態になったのは民進党の政策が国民の支持を得ることができなかったからである。問題は民進党の政策であって、自民党、公明党、お維新の会で3分2を占めたことではない。
 なぜ自民党の政策は国民に指示されたのに民進党の政策は指示されなかったのか。政策の違いについて分析し、民進党が支持される政策を追求するべきであるのに、鳥越氏は政策については問題にしないで、3分の2になったことを問題にしている。
 鳥越氏は3分の2になったことで「日本の時代の流れが変わり始めた」と危機を感じているが、安倍政権が力を注いでいるのは日本の経済回復である。そのためにアベノミクス政策を推進している。
 アベノミクスでデフレ脱却を目指したが、まだデフレを脱却していない。円も120円まで安くなったが、段々高くなっていき、今は103円まで円高になった。アベノミクスはまだ成功したとは言えない状態である。急激な円高になり日本経済の先行きは不透明である。
 必ずしも安倍政権の政策がうまくいっているとは言えない状況でありながら自民党は圧勝した。なぜか、理由は民進党の政策が安倍政権の政策より劣っていたからである。世論調査でも安倍政権の政策に期待するというより、野党の政策が駄目だから安倍政権に票を入れたという国民が多かった。鳥越氏は見当はずれの危機感を持ったのである。
 国政選挙は政党の実績と政策が左右するという基本を知らない鳥越氏である。国民がどのような政策を望んでいるかを無視して、単純に改憲を是とする政党が3分の2を占めたことを問題にしているのが鳥越氏である。
 
 ただ、どんな理由にせよ都知事選に立候補するのは自由である。鳥越氏が勘違いの危機感で都知事に立候補してもなんの問題もない。それが議会制民主主義の選挙である。
 民進党、共産党の野党4党は鳥越氏が政策発表をする前に推薦することを決めた。4党は参院選では、安全保障関連法廃止を一致して目指すことなどを党首会談で確認した上で、具体的な選挙協力に入った。しかし、都知事選では4党の一致する政策もないまま共闘を決めたのである。「政策を棚上げし、知名度のある候補に飛びついた」と批判されて当然である。4党の支援が決まった後で鳥越氏は自身のホームページに公約を示した。
 政策軽視の鳥越氏であり野党4党である。しかし、議会制民主主義の選挙はそれでもいい。立候補するのは自由である。選挙で都知事を選ぶのは東京都民である。都民が一番多く投票した立候補が知事になる。都民は自分たちが選んだ新都知事の政治に身を任せるのである。それが議会制民主主義である。

 沖縄の参議院選では20歳若い女性が元海兵隊の軍属に暴行。殺害、遺棄された事件が伊波氏を大勝させた。自民党の全国区で立候補した今井絵理子氏は超人気だった「SPEED」のメンバーであったから当選した。これもまた議会制民主主義の選挙である。
今井絵理子氏の参院選当選後の“初仕事”は増田氏とともに豊島区の池袋を歩行遊説することであった。午後4時半、白と紺のストライプのジャケット、紺のパンツ姿の今井氏が、増田氏の街宣車に上がると、高校生や大学生ら若者たちから「今井さーん」「エリちゃーん」の声援がとんだ。
演説後は、増田氏とともに歩行遊説。アイドル時代並みの人気で、次々と駆け寄ってくる有権者にもみくちゃにされながら笑顔で写真撮影に応じた。3ショットを撮った豊島区の主婦、小林美咲さん(34)は「SPEEDのファンだったから最高。増田さん?今井さんに夢中だったから」と苦笑。都立高3年の柳原胡桃さん(18)も「本命は今井さん。もう一人の人は知事になった時の押さえに撮った」と話した。主役そっちのけ。サンシャイン60通りは、アイドルとの握手会か写真撮影会のような雰囲気となったが、これもまた議会制民主主義の選挙である。

沖縄の声】伊波氏の大勝の原因は”元米兵”によるうるま市女性遺体遺棄事件、選挙から政治の季節へ[桜H28/7/15]
チャンネル桜沖縄支局「沖縄の声」
2016/07/15 に公開
平成28年7月14日木曜日に放送された『沖縄の声』。本日は、キャスターの又吉康隆氏が前半「伊波氏大勝の原因は”島袋さんの死”」、後半のコラムコーナー”又吉康隆のこれだけは言いたい”では「選挙から政治の季節へ」のテーマについて解説いただきます。
※ネット生放送配信:平成28年月7月14日、19:00~
出演:
   又吉 康隆(沖縄支局担当キャスター)

※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html
◆チャンネル桜公式HP
http://www.ch-sakura.jp/

チャンネル桜


  

Posted by ヒジャイ at 14:22Comments(0)

2016年07月12日

伊波が圧勝した原因は島袋さんの死・これからは選挙から政治の季節へ






新発売・沖縄内なる民主主義9 A5版  定価1512円(税込み)
新発売・バーデスの五日間上 A5版  定価1404円(税込み)
新発売・バーデスの五日間下 A5版  定価1296円(税込み)

本土取次店 (株)地方・小出版流通センター
http://neil.chips.jp/chihosho/ TEL.03-3260-0355 
chihosho@mxj.mesh.ne.jp
県内取次店 株式会社 沖縄教販
電話番号098-868-4170
shopping@o-kyohan.co.jp

みなさんの意見・感想は
ヒジャイ掲示板へ

ヒジャイ掲示板



にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
クリックお願いします

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オスプレイの民間機AW609のデモンストレーション映像を紹介する。360度回転、左移動、右移動、バックが自在である。とにかくすごい飛行機である。新聞社やテレビ局とても欲しい飛行機である。
画像をクリックすればユーチューブ映像になります。



伊波が圧勝した原因は島袋さんの死・これからは選挙から政治の季節へ
 21日の報道で、20歳の島袋さんは元海兵隊のシンザト・ケネフ容疑者に、暴行され、刃物で刺し殺され、遺体はスーツケースに入れらて恩納村内の山中に捨てられたことが報道された。人生をこれから歩むうら若き女性が元海兵隊にこれ以上ない残酷な目に合わされたのである。ほとんどの県民が悲しみ怒っただろう。

投票をする県民のほとんどは普通に生活している人たちである。政治問題を深く追求している人は少ないし、沖縄に米軍基地が絶対に必要であると思っている人も少ないだろう。
生活者にとって島袋さんの死はとてもショックだったに違いない。米軍基地がある故の悲劇をなくすには米軍基地をなくすしかない。多くの県民が米軍基地がなくても自分の生活に影響するとは思わないから米軍基地はないほうがいいと思ったと考えられる。

米軍が沖縄から撤去しても、本土に米軍基地はあるし、自衛隊もいるから沖縄が戦争に巻き込まれないという考えもある。
中国が侵略するのはあり得ないという考えもある。米軍基地がなくなれば沖縄がとても危険な情況になると考える県民は少ないだろう。

だから、島袋さんのような死は二度と起きてはいけない、そのためには米軍基地撤去をするべきだと考えた県民は多かっただろう。私も多いと予想したが。現実は私の予想を越えていた。
そういえば、自民党県連も沖縄に米軍基地はない方がいいと考えている。普天間飛行場は県外に移設したほうがいいと主張していたし、辺野古移設容認に変更したのは安倍政権の圧力が原因だった。辺野古移設は仕方なく容認したのであり、本音は辺野古移設に反対の議員が多かったのではないか。
自民党県連が沖縄に米軍基地が必要であることを県民に積極的に説いたことはない。普天間飛行場の移設問題では、できるなら県外移設であるが、自民党本部の圧力で仕方なく辺野古移設を容認したというのが自民党県連である。

島袋さんの死があっても、米軍基地は沖縄にあるべきであると県民に向かって堂々と言える政治家は自民党県連にはいない。
米軍基地を認めるということは今後も米兵による若い女性への暴行・殺害が起こることを覚悟するということである。自民党県連にはそのような覚悟を持って米軍基地を容認できる政治家はいないだろう。

県民の島袋さんの死への深い悲しみと激しい怒りが10万票の差をつけたのである。それを裏付けるのが、参院選比例代表の県内の政党別得票数である。

自民党 16万169票(27・82%)
共産党 9万60票(15・64%)
公明党 8万6896票(15・09%)
民進党 7万6547票(13・29%)
社民党 6万9821票 (12・3%)

自民党・公明党で27万票、共産党・民進党・社民党で24万票であるから政党支持から見れば島尻候補が有利であった。しかし、伊波候補が圧勝した。その原因は島袋さんの死への悲しみと怒りである。それ以外には考えられない。政権公約も選挙活動もすべて吹き飛ばしたのが島袋さんの死である。島袋さんの死は選挙にとてつもなく大きく影響した。

沖縄二紙や評論家が伊波候補の勝因と島尻候補の敗因を島袋さんの死を抜きにして説明している。

伊波洋一候補の勝因は、社民、共産、社大、生活の4党と県議会会派のおきなわ、那覇市議会会派の新風会、金秀グループ、かりゆしと組織協定を結び、労組や民進党県連の支援も受け、翁長知事が誕生した県知事選のように「オール沖縄」を旗印一枚岩の選挙態勢を築いたが、自民現職の島尻安伊子候補は米軍普天間飛行場の県外移設を求める公約を覆したことに対する県民の反発が大きかった。島尻氏と安倍政権に対する批判票の受け皿として伊波氏に票が集まったから、伊波氏が大勝した。そのように解説している。しかし、政党別得票数を見れば分かるように、解説の通りであれば島尻候補と伊波候補は接戦であったはずである。
いや、島尻陣営と伊波陣営は宜野湾市長選と同じ状況であった。宜野湾市長選では自民党の佐喜真候補が大勝した。宜野湾市長選を参考にすれば島尻候補が勝つ可能性が高かったのである。島尻候補は現役の沖縄担当大臣であった。県民が伊波候補より島尻候補に票を入れる可能性は高かったのである。それなのに大敗した。原因は島袋さんの死であった。そのことは否定することができない。

原因はなんであれ伊波候補が大勝した。それは事実であり、それが議会制民主主義の選挙である。ただ、辺野古移設反対の翁長知事、4人衆議院、そして伊波候補が当選したとしても辺野古移設を中止させることができないのも議会制民主主義である。
2012年に地元辺野古区、島袋前名護市長、仲井真県知事、民主党菅政権の4者が辺野古移設に同意して辺野古移設は政治的に決まった。2013年には辺野古埋め立てが県に承認されて法的にも辺野古移設工事が認められた。
翁長県知事、稲嶺名護市長、4人の衆議院、伊波参議員が辺野古移設に反対しても中止にできないのが議会制民主主義である。7者の安倍政権への圧力によって安倍政権が辺野古移設を断念した時は辺野古移設を中止できる。しかし、安倍政権が7者の圧力に屈しないで辺野古移設を続行すれば辺野古移設を中止させることはできない。
政権が辺野古移設を進めれば誰も阻止することはできないというものではない。阻止することはできる。それは国会である。国会ならば辺野古移設を阻止することができる。国会の過半数の議員が辺野古移設に反対し、辺野古移設工事費用をカットすれば安倍政権は辺野古移設を進めることはできない。

辺野古移設に反対している国会議員は社民党と共産党であり少数である。10万票の差をつけて大勝した伊波氏は無所属であり、国会では圧倒的に無力である。辺野古移設を阻止する力はほとんどない。
伊波氏が国会で辺野古移設を阻止する政治力はゼロに等しい。これもまた議会制民主主義である。

県知事選、衆議院選、県議会選、参議員選と四つの選挙戦で沖縄自民党は敗北した。しかし、安倍政権は衆議院選、参議員選を大勝した。沖縄自民党の敗北と安倍政権の勝利で選挙の季節は終わった。これからの沖縄は政治の季節である。
参議員選の翌日に沖縄防衛局はヘリパッド建設工事再開に向けて訓練場メインゲートから機材を搬入する作業を早朝から開始した。県警の機動隊員がゲート前で建設に反対する住民を排除した。
辺野古も法廷闘争に持ち込み、裁判に勝てば辺野古移設工事を再開するだろう。
 これからの安倍政権の高江ヘリパットや辺野古移設の行動のすべては議会制民主主義のルールに則っている。日本は議会制民主主義国家である。

【沖縄の声】共産党独裁・軍事独裁は議会制民主主義になるのが歴史的必然![桜H28/7/1]
2016/07/01 に公開
平成28年6月30日木曜日に放送された『沖縄の声』。本日は、キャスターの又吉康隆氏が前半「民主主義が”銃”を”票”に代えた」、「共産党独裁・軍事独裁は議会制民主主義になるのが歴史的必然!」、「翁長知事は辺野古より観光危機に集中しろ!」について、後半のコラムコーナー”又吉康隆のこれだけは言いたい”では「準強姦・殺人遺体遺棄・国道逆走事故の検討」のテーマについて解説いただきます。
※ネット生放送配信:平成28年月6月30日、19:00~
出演:又吉 康隆(沖縄支局担当キャスター)
※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html
◆チャンネル桜公式HP
http://www.ch-sakura.jp/

チャンネル桜




  

Posted by ヒジャイ at 13:47Comments(0)

2016年07月09日

議会制民主主義を否定する三上智恵






新発売・沖縄内なる民主主義8 A4版  148ページ
定価1620円(税込み)

本土取次店 (株)地方・小出版流通センター
http://neil.chips.jp/chihosho/ TEL.03-3260-0355 
chihosho@mxj.mesh.ne.jp
県内取次店 株式会社 沖縄教販
電話番号098-868-4170
shopping@o-kyohan.co.jp

みなさんの意見・感想は
ヒジャイ掲示板へ

ヒジャイ掲示板



にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
クリックお願いします

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オスプレイの民間機AW609のデモンストレーション映像を紹介する。360度回転、左移動、右移動、バックが自在である。とにかくすごい飛行機である。新聞社やテレビ局とても欲しい飛行機である。
画像をクリックすればユーチューブ映像になります。



議会制民主主義を否定する三上智恵
 三上智恵さんのフェイスブックを見ると


の画像が貼ってあり、

共産党が勝っても共産主義にはなりませんが
自民党が勝つと独裁主義になります。
「えっ?」と思ったら下記をチェック!
やっぱり自民党に投票しようと思っているあなたに知ってほしい7つのこと

と、この画像を貼っているブログを案内している。ブログを見ると「やっぱり自民党に投票しようと思っているあなたに知ってほしい7つのこと」について説明している。文章を書いているのは水上貴央という弁護士である。

日本は議会制民主主義国家である。今回の参議院選挙は議会制民主主義の体制のもとで行われるものである。だから、共産党が勝っても共産主義になることはないし、自民党が勝っても独裁主義になることはない。どちらが勝っても議会制民主主義国家であることに変わりはない。
自民党が勝つということは多数の国民が自民党を支持しているということである。

「共産党が勝っても共産主義にはなりません」という理由は、今回の選挙は衆議院選挙ではなく参議院選挙であるから、政権選択の選挙ではない。共産党が勝っても政権交代にはならないから共産主義にならないというのである。ということは、この説明が正しいとすると、衆議院選挙で共産党が過半数になった場合は日本は共産主義の国家になるということになる。つまり、共産党が衆議員の過半数を握れば日本は議会制民主主義国家から共産主義国家になるということになる。

この文章を書いているのは弁護士である。弁護士は法治主義に徹していなければならないし、法律のことを熟知している。その弁護士が自民党が参議員選で勝ったら独裁主義になると言い、共産党が衆議院の過半数を握ったら共産主義になるというのである。水上貴央は弁護士でありながら議会制民主主義を全然理解していない。

議会制民主主義の法律に則って選挙で選ばれたのが国会議員である。国会では議員の過半数の賛成で法律を決めていく。共産党が過半数になれば、日米安保破棄、米軍基地撤去を過半数で決めることができる。つまり、共産党が国会の過半数になれば日米安保を廃棄し、米軍基地を撤去させることができる。でも、それができるのは日本が共産主義国家になったからではない。議会制民主主義国家だからである。議会制民主主義では国会の過半数を握った政党が主導権を握るのだから共産党が過半数を握れば共産党政策が実現できる。だから日米安保破棄、米軍基地撤去を実現できるのは当然である。それは共産党を過半数にした国民も賛成していることである。
しかし、だから日本が共産主義国家になったということではない。それでも日本は議会制民主主義国家である。議会制民主主義国家日本で選挙によって共産党が政権を握ったということである。日本が共産党一党独裁国家になったということではない。共産党の政策が国民に受け入れられれば次の選挙で共産党が再び政権を握ることになるし、国民に受け入れられなければ政権の座から失墜することになる。
共産党が政権を握っても日本が議会制民主主義であることに変わりはない。
共産党一党独裁国家にするには選挙を廃止し、三権分立も廃止しなければならない。憲法を変えなければならない。憲法を変えるには国民投票をしなければならない。国民投票で共産党一党独裁が決まれば日本は社会主義国家になるが、そこに至るまでは共産党は議会制民主主義のルールを守らなければならないし、日本は議会制民主主義国家であり続ける。

三上智恵さんが日米安保に反対し、米軍基地撤去を主張するのもいいし、実現のために活動するのもいい。辺野古基地建設に反対するのもいい。人間は表現も活動も自由であるべきだ。しかし、議会制民主主義を理解しない表現や活動は問題である。
「自民党が勝つと独裁主義になります」は議会制民主主義を否定しているし冒涜している。
日米安保、米君基地、辺野古移設については自民党と三上智恵さんの思想が違うだけである。反対の思想の自民党が選挙によって多数派になることを「独裁」というのは議会制民主主義を否定している。それは民主主義を否定することでもある。
三上智恵さんは自分の思想が正しいと信じているだろう。しかし、人間はみんな自分の思想が正しいと信じている。だから、主張がひとつになるということはない。民主主義は主張がひとつになることはないことを認識した上で多数決を導入した。それが議会制民主主義である。民主主義思想家であれば多数決を認め、議会制民主主義を認めるべきである。
自民党が過半数を取るということは国民に支持されているということである。自民党が3分の2以上の議席を得ることは「独裁」ではない。国民の圧倒的な支持を得たということである。三上智恵さんが自民党と対立する思想であったとしてもそれは理解するべきである。そして、自分の思想が少数派であることも認識するべきである。
自分の思想がどんなに正しいと確信しているとしてもそれが過半数に支持されていなければ民主主義の視点から見れば正しくないことである。民主主義として正しくなるには過半数の支持がなければならないのだ。支持されるためには表現し活動することである。それでも過半数の支持を得ることができなければ民主主義としては正しくないということになる。
民主主義は政治であり科学ではない。民主主義は科学的に正しいか否かではなく過半数が支持するか否かである。

議会制民主主義は選挙に集約していく。
県議会選前に、那覇市のビジネスホテルでキャンプ・シュワブの米兵による準強姦事件が発生し、うるま市では20歳の若い女性が殺され、元海兵隊の米国人が死体遺棄・強姦殺人の容疑で逮捕された。投票前日には米兵が泥酔して国道を逆走して事故を起こし二人の県民に重軽症を負わせた。三つの事件・事故は県議会選に大きく影響した。もし、県議会選後に三つの事件が起きて県議会選に影響をあたえなかったら自民党保守系が過半数を獲得していた可能性が高い。しかし、選挙前に起きたから翁長知事・革新が勝利した。事件・事故が議席獲得を左右する。これもまた議会制民主主義である。


明日は参議員選挙日である。沖縄タイムスは伊波氏優位、島尻氏苦戦と報じている。これからの沖縄の政治を考えればどっちが当選してもそんなに変わるものではない。
伊波氏が当選すれば辺野古移設が中止になるかというとそうではない。安倍政権にとって大臣である島尻氏が落選するのは政治的に痛手ではあるが、辺野古移設は法廷闘争に入るから、政治的な圧力は通用しなくなる。そもそも衆議院の小選挙区で全敗したのが最大のショックであった。それに比べれば参院選での敗北は小さいものだ。
参院選挙が終われば選挙の季節は終わり、政治の季節に入る。安倍政権にとって気にするものはなくなる。県議会選と参院選に勝つためにいままでの安倍政権の政治は迷走したが、選挙が終われば筋を通した政治に戻るだろう。
安倍政権は一日も早く辺野古移設を法廷闘争に持ち込むべきである。法廷闘争に持ち込めば辺野古移設の工事に取り掛かることができるのは確実である。
 伊波氏が当選すれば沖縄はどう変わるか、島尻氏が当選すれば沖縄はどう変わるかと考えてみるが、伊波氏が当選すれば野党の議席がひとつ増え、島尻氏が当選すれば与党の議席がひとつ増えるくらいしか変化はない。

 県内の政党支持率

自民党 19%
民進党 6%
社民党 6%
共産党 5%
おおさか維新の会 1%
社大党 0%

自民党が19%で、社民党、共産党。社大党の3党合計の11%より高い。革新3党支持は確実に減少傾向にある。それに20代から40代の若い県民に自民党支持者が増えている。それが時代の流れである。
選挙で一喜一憂するより時代の流れを冷静に見るほうがいい。

沖縄二紙は伊波氏が優勢だと報じているが、私は五分五分だと思っている。準強姦、殺人遺体遺棄、泥酔逆走の3事件・事故が起こったのだから伊波氏は楽勝であるはずである。しかし、五分五分だと思う。理由は社民党、共産党。社大党の衰退は時代の流れだからである。

【沖縄の声】共産党独裁・軍事独裁は議会制民主主義になるのが歴史的必然![桜H28/7/1]
2016/07/01 に公開
平成28年6月30日木曜日に放送された『沖縄の声』。本日は、キャスターの又吉康隆氏が前半「民主主義が”銃”を”票”に代えた」、「共産党独裁・軍事独裁は議会制民主主義になるのが歴史的必然!」、「翁長知事は辺野古より観光危機に集中しろ!」について、後半のコラムコーナー”又吉康隆のこれだけは言いたい”では「準強姦・殺人遺体遺棄・国道逆走事故の検討」のテーマについて解説いただきます。
※ネット生放送配信:平成28年月6月30日、19:00~
出演:又吉 康隆(沖縄支局担当キャスター)
※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html
◆チャンネル桜公式HP
http://www.ch-sakura.jp/

チャンネル桜



  

Posted by ヒジャイ at 09:51Comments(1)

2016年07月06日

沖縄に米軍基地は必要である。それは基本






新発売・沖縄内なる民主主義8 A4版  148ページ
定価1620円(税込み)

本土取次店 (株)地方・小出版流通センター
http://neil.chips.jp/chihosho/ TEL.03-3260-0355 
chihosho@mxj.mesh.ne.jp
県内取次店 株式会社 沖縄教販
電話番号098-868-4170
shopping@o-kyohan.co.jp

みなさんの意見・感想は
ヒジャイ掲示板へ

ヒジャイ掲示板



にほんブログ村 政治ブログへ
にほんブログ村
クリックお願いします

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
オスプレイの民間機AW609のデモンストレーション映像を紹介する。360度回転、左移動、右移動、バックが自在である。とにかくすごい飛行機である。新聞社やテレビ局とても欲しい飛行機である。
画像をクリックすればユーチューブ映像になります。



沖縄に米軍基地は必要である。それは基本
 
ふと、子供の頃、ラジオからよく流れていた民謡が頭に浮かんだ。「時代の流れ」である。私には一番の歌詞の印象が強く。沖縄を考える基本になった。

作詞 嘉手苅林昌
作曲 花口説(林昌さんの母?)

とーぬゆーからやまとぅぬゆー やまとぅぬゆーから アメリカゆー ひるまさかわたるくぬうちなー

唐の世から大和の世 大和の世からアメリカ世 不思議に世が代わってしまったこの沖縄という歌である。米民政府時代の歌だ。古き良き沖縄とも言える。
唐の世というのは政治、文化が唐の影響が強かった琉球王朝時代で、明治時代に琉球王朝は処分され、沖縄県となり日本の政治、文化が押し寄せたのを大和の世と呼び、戦後米民政府が統治したのをアメリカ世と呼んだ。
ラジオからよく流れているので自然に覚えていった。
一番の歌詞は子供の私にとって理解することはできなかったが、高校生になると沖縄について考える大きなヒントになった。
2番の歌詞からは理解できたし、時代の移り替わりを軽妙に表現しているのがおもしろかった。
「時代の流れ」は戦後の沖縄の近代化をアメリカ世として見て、歌にしている。

二 んかしぇーじんぬさんみんや 'いっくわん にくわんどぅさびたすぃが なまや さんみん までぃかわてぃ
○昔お金の計算は一貫二貫としていましたが今は計算まで変わって
三 んかしぬなーふぁぬ'いちむどぅいん'あっちるわったーや'いちゃびたすぃが なまや'うちょーてぃ'いちむどぅい んかしぬ'うむかじ むるねーらん
○昔の那覇は行き来(交通)も歩いて我々は行きましたが 今は居たまま(乗り物・バス)で行き来して昔の面影はまったく無い。

昔は那覇には歩いて行っていたが今は座って行くとバスの時代になったのをうまく表現している。あの頃は少しでも遠いところならバスに乗っていた。「うちょーてぃ'いちむどぅい」はうまい表現だ。

四 んかし とぅしゅいとぅわかさすぃや ちんぬ 'あやっしどぅかわさびたる なまやさしわかちきらん 'うやっくわ むるっくわ ちゅとぅしんちゅ
○昔お年寄りと若いのは着物の模様だけでもって分別できましたが 今は区別できない 親子も皆子どもみたいに同い年の人 

昔の沖縄は芭蕉布で作った琉球絣を着ていた。絣は機織りを使って多くの家庭でつくっていたという。祖母はかんぷうを結って琉球絣を着ていた。手作りだから品は少なく高かっただろう。
戦後はアメリカ世になり、洋服を着るようになった。どんどん新しい服が増え、華やかになった。
「時代の流れ」は、嘉手苅林昌が若い頃、首里の山川町のバス停でバスを待っていたとき、近くで話していたおばさんたちの井戸端会議が面白くて歌にしたという。
中年おばさんたちが新しい時代に対するケチ付けや皮肉の歌でもある。若い嘉手苅林昌は中年おばさんたちのぐちを苦笑しながら歌にしたのだろう。

五 んかしうぃなぐぬたしなみや からじぬ ながさっすぃ でーびたる なまや んかしとぅ'うちかわてぃ みーとぅーるからじん 'うしつぃみやい パーマネントっし けーつぃじらち まーんかわらん ほーとぅぬすぃー
○昔女のたしなみは髪の長さでしたが今は昔とすっかり変わって生えている髪もばっさり切ってパーマネントにしてちょっと縮らせて どこも変わらない鳩の巣とは

中年おばさんが新しい時代に対するケチ付けや皮肉が込められている。若い女のパーマネントをホウトゥヌシーと言っておばさんたちが皮肉っていたこの話を聞いたのは嘉手苅林昌だけではない。私も聞いた記憶がある。

六 'あどぅだかぐつぐわーやけーくまい 'うんぶいこーぶい 'あっちゅすぃや すっとぅんかわらん かじふちどぅい
○かかとの高い靴をちょっと履いてこっくりこっくりしながら歩いているのは強風の中をフラフラと飛んでいる鳥とすこしも変わらない。

背を高く見せるためのハイヒールを履いても、デコボコの多い沖縄の道ではフラフラ歩く。その様子を「かじふちどぅい」と表現している。沖縄は毎年暴風がやってくる。強い風に飛ばされながら飛んでいる鳥を「かじふちどぅい(風吹き鳥)」と言う。「かじふちどぅい」とは暴風の多い沖縄ならでの表現である。ハイヒールを履いて歩く女性を「かじふちどぅい」に例えているのはぴったりだし、こっけいな歩きが目に浮かぶようだ。

七 タイトスカートけーちやい ちんしーやとぅがらち つぃびまぐらち まーんかわらんしちめんちょー
○タイトスカートをちょっと着て着物の裾を尖らせてお尻皺にして どこも変わらない七面鳥と

タイトスカートとはウエストから腰にかけて体にぴったりした細いスカートのことである。スタイルをよく見せて、男性の関心を引くためにタイトスカート着けている女性を皮肉っている。
  
私の子供の頃は米民政府時代であるが、あの頃はウチナー口が共通語であったし、ウチナーの情緒が蔓延していた時代である。また、日本の文化もどんどん入って来た。私は琉球民謡より歌謡曲が好きだった。島倉千代子の「この世の花」はとても印象に残った。小学6年生の時に赤木圭一郎の大ファンになった。小林旭ファンや裕次郎ファンとどっちがかっこいいか言い合ったこともある。舟木一夫の「高校三年生」は大ヒットした。修学旅行の時は中学生だった私たちは「高校三年生」の歌詞を「中学三年生」に置き換えて歌ったものだ。
「高校三年生」が登場するまでは、歌謡曲は全て大人の歌であり、青少年用の歌はなかった。舟木一夫や三田明、西郷輝彦が青少年用の歌謡曲を歌った。それは新しい時代の始まりを象徴していた。
高校一年生の時にアニマルズの「朝日の当たる家」にはどぎもを抜かされた。バーブ佐竹の「女の心の唄」はとても好きになった。
1960年代は音楽、映画などの変革の時代だった。次々に新しい音楽、映画が登場した。
私はモーニングスターという米人向けの新聞を配達していた。バイト賃の多くは映画観賞に使われた。中学生の頃は日本映画をよく見ていたが、高校生になると洋画を見るようになった。1960年代に青春だった私たちの世代の象徴は「自由」だったと思う。そして、自由を代表する国が米国だった。
学校では校長先生や目上の人には尊敬語を使うように教えられた。戦前は「散歩下がって師の影を踏まず」であったことを先生は繰り返し言った。家では母が学校の先生のようにウチナー口の敬語を教えた。
「食べれ」の敬語はと聞かれて、敬語は「・・・・そうれえ」がパターンだったから、「かみみそうれえ」と言って大笑いされたことがあった。「かみみ」ではなく「うさがみ」が敬語であり「うさがみそうれえ」が正しい敬語たと教えられた。共通語でいうと「食べてください」ではなく「お召し上がりください」ということである。
英語には敬語がないと教えられたが、アメリカ新聞を配達している時、それが事実であることを体感した。アメリカ人の大人は中学生の私に対して上から目線ではなく同じ目線で話しているのを感じた。

私はアメリカ世に生まれ育った人間である。
アメリカ世と言ってもアメリカ文化が沖縄の文化になったということではない。生活も文化の根もウチナー流であり、日常生活はウチナー口を使い、祖母も父も母もウチナーンチュでありウチナーの風習の中で生活を送った。
「時代の流れ」で分かるように、戦後の沖縄は新しい文化がどんどん入ってきた。新しい文化の象徴としての「アメリカ世」があった。それは不自由で差別の強い「ウチナー世」に対して、自由で平等の「アメリカ世」であった。米民政府時代は米軍が沖縄人を搾取したり弾圧するということはなかった。むしろ古い沖縄から解放していったのが米民政府時代だった。
米民政府時代といっても、米民政府の存在を意識することはなかった。なぜなら琉球政府はあるし、政治、生活、遊び、学校などに米民政府の影を感じなかった。
昔も今も問題にするのは米兵の事件・事故であるが、それは生活とは直接関係のないことであった。生活に米軍の圧力があれば反発していたが、事件・事故を理由にして米軍に反発することはなかった。

なぜ。沖縄は唐の世、大和の世、アメリカ世と変遷したのかについて高校生の頃になると考えるようになったことを述べるために「時代の流れ」の1の歌詞を引用したが、ネットで「時代の流れ」の歌詞を検索したら、2番からの歌詞があの頃のことを思い起こしてしまった。私にとって古き良き時代である。
ベトナム戦争のために嘉手納飛行場の爆音はひどく、飛行場を爆破したい思いに駆られることもあったが、爆音以外は米軍の圧力はなく自由であった。活気に溢れていた時代だった。

なぜ、沖縄は唐の世、大和の世、アメリカ世と変遷したのか高校生の頃になると考えるようになった。沖縄が自立したマイペースの政治・経済の歴史ではなく他国に影響を受けて変遷した原因はなにか、どこにその原因があるのか。理由は単純である。それは世界地図を見れば分かる。
沖縄は小さくて政治的にも経済的にも弱い。だから他の国が侵略しやすい。だから、唐の世、大和の世、アメリカ世と変遷したのだ。それが結論である。単純明快な結論であるが、私が沖縄について考える時の基本である。
「ところできみはウチナー島を知っていますか。多分知らないだろうなあ。いや多分ではなくて確実にきみはウチナー島を知らないだろう。なにしろウチナー島は世界地図で見ると砂粒のようなとても小さな島なのだ。世界地図できみはウチナー島を見つけることができないかも知れない」
小説「ジュゴンを食べた話」でウチナー島=沖縄を紹介する時の文章である。小さい、政治力もなければ経済力もない。それが沖縄である。
 戦後は米民政府が統治した。いわゆるアメリカ世である。戦後生まれの私は大和の世を知らない。
 生まれた時からアメリカ兵は隣に居た。2、3歳の頃から隣の家にアメリカ兵がアメリカハーニーと一緒に住んでいた。
 私が通う古堅小学校はトリイ通信施設の隣にあり、西と南は金網に囲まれていた(現在も同じ)。小学校の周囲には4つの部落を接収してつくられたトリイ通信施設の電波塔が広かっていた。電波塔は百近くはあったと思う。
小学校に入った時にはすでにトリイ通信施設も金網もあったから金網に反発することはなかった。むしろアジア中の情報を集めるといわれていた電波塔が目の前にあることが一種の誇りに思っていた。
 
 高校生の頃にベトナム戦争が激しくなっていった。なぜベトナム戦争をするのか。それは社会主義国家ソ連・中国と米国の対立が原因であった。そのことを高校生になると知った。小学生の頃、第三次世界大戦が起これば沖縄には原子爆弾が落とされて一瞬の内に沖縄はなくなると聞いていた。だから中学生の時にキューバ危機が起こったが、キューバ危機から世界大戦が始まるのではないかと心配した。キューバ危機を回避したケネディ大統領は私にとってヒーローだった。
沖縄は北は朝鮮、南は台湾、フィリピンの扇の要の位置にあるから沖縄に米軍基地が存在していること。中国が台湾を攻撃すれば米軍が中国を攻撃すると宣言し台湾を守っていることを高校生の時に知っていた。
 沖縄の米軍基地はアジアの国々への社会主義国家中国の侵略を防ぐために存在していた。だから、米軍の駐留を私は肯定していた。
 琉大に入ると、ソ連のスターリンが武力で周辺国を社会主義国家にしていったことを知った。そして、社会主義国家圏の脅威を知った。


 復帰前の米軍基地は韓国、台湾、フィリピン等を中国の侵略から守るために存在していると言われていたのに、祖国復帰したら、いつの間にか沖縄の米軍基地は日本防衛のために存在しているということになっている。その考えは間違っていると私は思う。沖縄は東アジアの扇の要の位置にあり、アジアの民主主義国家を守っているというのが正しい考えである。

第二次大戦後に急激に勢力を拡大したのがソ連・中国を中心とした社会主義国家圏であった。この脅威と沖縄の米軍基地は対峙していたのである。
1991年にソ連は崩壊して、多くの社会主義国家が議会制民主主義国家になっていった。しかし、中国・北朝鮮は社会主義国家であり続けている。
中国が共産党一党独裁の社会主義国家である限り、アジアでの民主主義国家対社会主義国家の対立は続いている。


 高校2年生の時、読谷高校の北側にある読谷飛行場のパラシュート降下訓練で降下したジープに少女が圧殺された。抗議集会が喜納小学校であり、同級生に誘われて参加した。
 帰りはバスが満員で乗れないので歩いていると、琉大生が近寄って来て、このような事故を起こす米軍は撤去するべきだと言った。私は、米軍が撤去すれば沖縄を守る軍隊がなくなる。沖縄が侵略された時どうするのだと琉大生に反論した。すると琉大生は沖縄で人民解放軍をつくるなどと言ったが、沖縄だけでつくる軍隊は弱い、沖縄を守れないと私は反論した。話は平行線のまま琉大生とは別れた。あの時の私は、大学生は現実を知らない頭でっかちのアホだと思ったものである。
 
 米軍基地の根本的な問題は日本に米軍基地が必要か否かである。それを考える時に重要なのは中国、北朝鮮、テロ組織の存在であり、基地被害や米兵被害ではない。米軍基地が必要ないと思えば反対すればいいし、賛成ならば被害は覚悟しなければならない。課題は被害をできるだけ出さないようにすることである。
 基地被害や米兵被害をなくすために基地撤去を主張しているのは元々基地反対だからである。

 普天間飛行場の移設問題で、辺野古ではなく本土に移設するとなれば、普天間飛行場と軍人家族の住宅街をつくるために普天間飛行場の二倍の敷地を必要とする。広い敷地を新しく接収しなければならないのだ。県外移設で問題になるのは本土で普天間飛行場建設のために新しく民間地を接収することである。民間地を接収することはできない。それは本土だけではない。沖縄でも新たな土地接収はできない。だから沖縄で辺野古以外の移設場所を検討した時、候補地は米軍敷地内か海上であった。民間地に移設することは沖縄でも検討されなかったのだ。 
本土でも沖縄でも普天間飛行場移設のために民間地を接収することは不可能であることははっきりしている。しかし、県外移設をするには新しく土地を接収しなければならないのが前提であった。だから県外移設は実現不可能であった。鳩山元首相が県外移設を失敗したのはやる前から分かっていたことであり、当然の結果だった。
辺野古移設が可能になったのは米軍基地であるキャンプシュワ内につくることと辺野古区民が移設を容認したからだ。
県外移設が可能であると思っている人も、元海兵隊が20歳の女性を強姦殺人したという報道が全国に流れたのだから、普天間飛行場を受け入れる自治体が現れるのはないと思うようになったと思う。

本当に問われているのは辺野古移設か普天間飛行場固定化の二者択一である。それは普天間飛行場の移設が決まった時からはっきりしていることである。
辺野古移設反対、普天間固定化反対は感情的には主張できるが政治的には主張できない。

 大浦湾を汚染しているのはカヌチャゴルフ場
 大浦湾が美しいというのは間違っている。最近の雨で大浦湾が赤土で汚染された。原因は大浦湾の北側にあるカヌチャゴルフ場やウコン畑から大量の赤土が流れ出たからだ。実は、民間地である大浦湾の北側は汚染されている。南側のキャンプ・シャワブ側は汚染されていない。
 大浦湾の景色は沖縄の海ではいいほうではない。それに高い山が西側にあるのですぐに暗くなる。午後の風景はよくない。大浦湾は観光に向いていない。西海岸にはゴルフ場が多い。ゴルフ場で観光客を呼ぶやり方だ。だから、大浦湾の北側にはカヌチャゴルフ場がある。ゴルフ場で観光客を呼んでいるのが大浦湾である。

本土の米兵の強姦・殺人事件は沖縄では扱わない
本土で2005年から2008年の4年間で6件もの殺人や殺人未遂事件があったことがある。沖縄ではそのことを故意に扱わない。

○2005年に強盗殺人事件で女性1名が殺害された。
○2006年の少女2人への殺人未遂事件と、女性2人への傷害事件がおきた。
○横須賀で2008年に米兵によるタクシー運転手殺害事件が起きた。

 事件が起こった時は小さく報道したが、それ以後は無視するというのが沖縄の報道のやり方である。その代わり、沖縄で起こった事件は70年前からの事件をまるで昨日起こった事件のように繰り返し報道する。
沖縄二紙も革新も沖縄に基地が集中しているから本土より事件が多発していることを強調しているしそれを県民に印象付ける努力をしている。だから本土の米兵の犯罪は扱わないようにしている。本土の事件が沖縄で大きく扱われたことはない。

【沖縄の声】共産党独裁・軍事独裁は議会制民主主義になるのが歴史的必然![桜H28/7/1]
2016/07/01 に公開
平成28年6月30日木曜日に放送された『沖縄の声』。本日は、キャスターの又吉康隆氏が前半「民主主義が”銃”を”票”に代えた」、「共産党独裁・軍事独裁は議会制民主主義になるのが歴史的必然!」、「翁長知事は辺野古より観光危機に集中しろ!」について、後半のコラムコーナー”又吉康隆のこれだけは言いたい”では「準強姦・殺人遺体遺棄・国道逆走事故の検討」のテーマについて解説いただきます。
※ネット生放送配信:平成28年月6月30日、19:00~
出演:又吉 康隆(沖縄支局担当キャスター)
※チャンネル桜では、自由且つ独立不羈の放送を守るため、『日本文化チャンネル桜二千人委員会』の会員を募集しております。以下のページでご案内申し上げておりますので、全国草莽の皆様のご理解、ご協力を、何卒宜しくお願い申し上げます。
http://www.ch-sakura.jp/579.html
◆チャンネル桜公式HP
http://www.ch-sakura.jp/

チャンネル桜


  

Posted by ヒジャイ at 18:25Comments(1)