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2024年05月10日

日米安保反対・平和憲法守るでは与党になれない

日米安保反対・平和憲法守るでは与党になれない

 なぜ社会党は与党になれなかったのか。与党であり続けた自民党と野党であり続けた社会党の違いはなにか。社会党を与党にしなかったのは国民である。なぜ国民は社会党を与党にしなかったのか。その原因はなにか。
自民党と社会党には決定的な違いがある。それは社会党には経済政策がなかったということである。社会党は国民生活を豊かにするための経済政策がなかった。自民党は経済発展に積極的に取り組み国民の生活が豊かになるための政策を積極的に取り組んだ。自民党が与党である時代に日本の経済は大きく発展した。だから国民は自民党を支持し続けた。もし、社会党が経済政策に打ち込み自民党と経済発展を競っていれば社会党が与党になる可能性もあった。

500万人以上の労働者が参加した反安保運動であった。日米安保を進めた自民党へ反発し行動をした国民が500万人もいたのだ。もしかすると安保反対の国民が過半数だったかもしれない。憲法のように国民投票で日米安保の採択を決めていたら安保は採択されなかったかもしれない。社会党が自民党と経済政策で五分五分に対抗していたら自民党よりも国民の支持を集め、与党になり、日米安保を締結しなかったかもしれない。しかし、社会党は与党になれなかった。過半数に達しない社会党が日米安保締結を阻止することはできなかった。社会党は経済発展の政治にそっぽを向いたから過半数になれず日部安保を阻止することはではなかった。。

経済発展の中心は企業である。経済発展を目指す自民党は企業と親しくなっていった。しかし、社会党は企業とは対立していった。社会党は日本国憲法の平和主義、国民主権、基本的人権の尊重を主張した。社会党から見れば米国は戦争をする帝国主義国家である。日米安保条約は日本を配下に置き、戦争をするための条約である。だから、日米安保に反対した。社会党は帝国主義アメリカに反対し、社会主義ソ連に好意的であった。
帝国主義はブルジョアが労働者を搾取して資産を増やす。ブルジョアは大金持ちになり労働者は貧しくなる。労働者をブルジョアの搾取から解放するのが社会主義である。社会党は労働者をブルジョアジーの搾取から解放するのを目的とした政党であった。だから、労働者の権利、自由を獲得する運動を展開した。社会党にとってブルジョアは敵であった。ブルジョアと連携し、ブルジョアを儲けさせる自民党も敵であった。自民党とブルジョアが仲良くなるのを社会党は嫌った。自民党への企業献金に反対し、禁止したのは社会党である。企業献金禁止に対して賛成する国民も多いだろう。ただ社会党は企業献金に反対し、労働者の待遇改善を主張するだけで、経済を発展させるのを目的にした政策は提案しなかった。社会党の政策では日本は平和にはなるだろうが貧しいままの日本にしかならなかった。
社会党が与党になれなかったのは国民生活を豊かにする政策がなかったからだ。生活を豊かにしないような政治を生活者である国民が支持することはない。一部には熱烈に社会党を支持する国民もいるだろうが、与党にするほどの支持はない。国民が優先して支持するのは生活を豊かにする経済政策である。経済政策で熱狂的に国民に支持された政治家がいる。田中角栄首相である。
日本は、1968年にはGDP=国民総生産で当時の西ドイツを上回って、アメリカに次いで世界2位となっていた。日本経済は急速に成長していたのである。
1972年に、山陽新幹線の新大阪‐岡山間が開業した。その年に田中首相は「日本列島改造論」を発表した。田中は高速性・利便性を評価し、新幹線の重要性を強調した。「新幹線鉄道は人間の移動を効率化し、経済の生産性を高めている」と説いた。田中の日本列島改造論に国民は興味を持ち、日本の発展を夢見ることができた。
社会党は田中首相のように日本の経済発展を追求することはなかった。経済発展するということは企業が儲けるだけであり、労働者は搾取されると考えていたからだ。社会党が与党になれなかったのは田中氏のように経済の発展を政策に導入しなかったからである。もし、田中氏の「日本列島改造論より優れているのは社会党だといって列島改造政策を社会党が出していたら社会党が与党になっていたかもしれない。

日米安保に賛成は自民党であり社会党は反対していた。国民の賛否は五分五分てあり、両党への支持は日米安保に関しては同率であったかもしれない。自民党には田中首相の日本列島改造論のように経済政策があったが、社会党には経済政策はなかった。経済政策の差で自民党は与党であり続けたのだ。

社会党ではなく自民党を与党にしたのは国民である。国民の目が正しかったことを歴史が証明した。


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Posted by ヒジャイ at 18:20│Comments(0)二大政党
 
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