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2011年12月27日

竹富町よいい加減にしてくれ

竹富町よいい加減にしてくれ


 文科省は、育鵬社版を選定した教科用図書八重山採択地区協議会の答申に添って教科書を採択した石垣市、与那国町の両教委は無償措置法の対象とする一方、答申通り採択しなかった竹富町は無償の対象外という方針をだしている。文科省の方針は小学生でもわかる理屈だ。

八重山教科書問題を問題にしてみよう。

 教科用図書八重山採択地区協議会は国が八重山地区に無償給与する教科書を決める協議会です。教科用図書八重山採択地区協議会で公民の教科書は育鵬社版を採択しました。

地方教育行政法に従って、
 石垣市は育鵬社版を採択しました。
 竹富町は東京書籍版を採択しました。
 与那国町は育鵬社版を採択しました。

国が無償給与する市町村はどこでしょう。

 答えは、石垣市と与那国町になるのは明らかだ。こんな問題は小学生でも解ける。ところが竹富町の教育委員は解けない。それどころか、文科省の通告文を正確に読むこともできない。それはなぜか。政治的邪心があるからだ。

 文科省は教科用図書八重山採択地区協議会が育鵬社版を選定したのだから、無償措置法の対象は育鵬社版だけであり、それ以外の教科書は無償措置法の対象にならないと述べているだけである。ところが竹富町教育委員は、「教育委員会の採択より協議会の答申の方が優先する理由」を説明するように要求している。文科省は、「教育委員会の採択より協議会の答申の方が優先する」とは一度も述べていない。文科省の説明を正しく理解しない竹富町の教育委員たちである。述べてもいないのに説明しろというのは乱暴である。

 竹富町は、「東京書籍版を採択した教育委員全員による協議会が無効である理由」を文科省に質問するというが、このことにも文科省は、「全員協議は石垣市、与那国町の両教育長が合意していなかったとする文書が発出」されていたからと何度も答えている。全員協議は全員が賛成して成り立つ協議会であり、二人の教育長が反対すれば全員協議会は成立しないのが当然だ。

 文科省の説明は理路整然としているし、理解しやすい。文科省の説明を理解できないというのは、竹富町が育鵬社版を採用したくないからだ。政治思想と感情で育鵬社版を拒否している竹富町はどんなに丁寧に説明しても理解することは不可能だ。

「教育の中立」という大義名分のために首長が教育に関わることは政治介入であり、首長は教育に関わってはいけないされているが、首長は「民意」であり、首長が教育に関わるのは政治介入ではない。
 むしろ、八重山教科書問題こそが「政治介入」であるといえる。八重山教科書問題は国の検定で合格した育鵬社の教科書を政治思想的に嫌っている竹富町教委と県教育庁や沖教祖などが育鵬社版つぶしに色々な策略をめぐらしたことが原因である。これこそ政治介入である。

 竹富町教委は東京書籍版を無償にするよう文科省に求めているが、日本は穂地主義である。文科省が竹富町に実施することは同時に全国でも実施することになる。竹富町が採択した東京書籍を無償にするということは八重山地区協議会の採択を無効にすることであり、全国の協議会が不要ということになる。

 竹富町や県の教育委員は全国の協議会を廃止し、市町村教育委員会が採択した教科書を無償給与しろと主張していることになる。それはそれでもいいが、今年はできない。今年は今年の法律に従わなければならないからだ。

 琉球大学の高嶋名誉教授は、自民党文部科学部会の下村文部会長に公開討論を申し入れているが、単純な法律問題であるのに、「これまで文科省の見解は、同部会の影響を受けている。同部会は討論を通じ、収拾策を考える責任がある」と、法律についての理解がない高嶋名誉教授と討論しても平行線の討論にしかならないだろう。やる意義はそれほどない。


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Posted by ヒジャイ at 10:08│Comments(4)八重山教科書問題
この記事へのコメント
◆思考停止状態の人が立てた問題(小3用)

[問題1]

教科用図書八重山採択地区協議会は国が八重山地区に無償給与する教科書を決める協議会です。教科用図書八重山採択地区協議会で公民の教科書は育鵬社版を採択しました。

地方教育行政法に従って、
石垣市は育鵬社版を採択しました。
竹富町は東京書籍版を採択しました。
与那国町は育鵬社版を採択しました。

国が無償給与する市町村はどこでしょう。

◆まともな思考の人が立てた問題(中1用)

[問題2]

教科用図書八重山採択地区協議会は国が八重山地区に無償給与する教科書を決める協議会です。教科用図書八重山採択地区協議会で公民の教科書は育鵬社版を選定し、答申しました。

無償措置法第13条第4項は、「採択地区の教育委員会は協議して同一の教科書を採択しなければならない」と定めていますが、3市町教育委員会は、地方教育行政法に基づいて、

石垣市は育鵬社版を採択しました。
竹富町は東京書籍版を採択しました。
与那国町は育鵬社版を採択しました。

貴方は事態をどのように収拾したらよいと思いますか。

ただし、3市町教育委員会は、八重山採択地区協議会を、答申を目的とする諮問機関として設置してあります。また、同協議会規約は、各教育委員会が答申と異なる採択をする可能性を想定しています。
Posted by 八重山を愛する法科院生 at 2012年01月09日 08:27
ブロガーは次の致命的な誤りを犯しています。

>教科用図書八重山採択地区協議会で公民の教科書は育鵬社版を採択しました。

「採択」ではなくて、「選定」と「答申」ですよね。
だから、地区協議会の「決定」と竹富町教委の「採択」の優位性を比較する誤りに陥ってしまった。
Posted by 知識がないことは罪だ at 2012年01月10日 03:12
沖縄にこそ民主主義は育っているかも知れない。

小さな竹富町教委が巨大な文科省に質問状を繰り返し提出して闘っている。

竹富町の質問に正対しようとしないのが文科省だ。

竹富町:
「答申に法的拘束力はあるか。明確にせよ」

文科省:
「文科省は、規約に従ってまとめられた結果に基づいて採択するように求めてきたところであるが、同一の教科書が採択されていないことから、文科省としても判断したところである」

これではダメだ。
文科省は裁判では到底勝てない。
Posted by 沖縄の民主主義は大丈夫 at 2012年01月10日 03:28
<問題>
次の論理には大きな誤りがあります。そのことを指摘しなさい。(高三レベル)

採択地区協議会は無償措置法に基づいて設置されている。無償措置法13条4項は「教育委員会は協議して、同一の教科書を採択しなければならない」としている。地区協議会の協議の結果に従わない竹富町は協議の結果に反しており、無償措置法13条4項に違反する。
Posted by 文科省の論理に騙されるブロガー at 2012年01月11日 06:01
 
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