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2021年10月29日

二大政党を目指して立憲民主は共産党と合流するべ

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二大政党を目指して立憲民主は共産党と合流するべし

 共産党が独自路線で他の野党と共闘しないことは野党が分裂して票を奪い合うことになる。共産党は選挙で自民党を有利にする存在であった。共産党が立憲民主と選挙共闘することになったのは自民党にとって選挙で不利になる。立憲民主党と共産党などの「野党共闘」が功を奏したことがマスメディアの調査で明らかになった。前回(2017年)の衆院選よりも接戦となっている小選挙区が全国で多くなったのだ。このことに危機感を抱いたのが自民党である。自民党は共産党をターゲットにした「ネガティブキャンペーン」を激化させた。
 安倍晋三元首相は
「自民党、公明党の安定政権か、立憲民主党、共産党の政権か。『日米同盟は破棄、自衛隊は憲法違反』が共産党の基本的な政策です。共産党の力を借りて立憲民主党が政権を握れば日米同盟の信頼関係は失われてしまうのは間違いない」
と共産党非難のキャンペーンを展開している。共産党が他の野党と共闘しないことが自民党の議席が増えることを自民党は知っているのだ。
 共産党の共闘によって自民党が過半数確保するのは微妙であるとマスメディアは報じている。共産党が野党共闘したことを盛んに取り上げているが、なぜ共産党が共闘に積極的になったかの共産党の事情を調査するマスメディアは見当たらない。

衰退し続ける共産党
 なぜ共産党は野党共闘に積極的なのか。理由は共産党の衰退である。日本共産党の党勢は衰退し続けている。2010年には約41万人いた党員が、2017年には約30万人にまで減少している。党員の平均年齢も2014年には57.2歳まで高齢化した。共産党青年組織である民青は20万人もいたが、今は若い世代の入党者が増えていない。党員は減少し続けているのだ。減少は共産党の構造的な問題であり宿命である。
党員減少は選挙での得票数や、機関紙「しんぶん赤旗」の発行部数、ひいては党財政にも影響している。「しんぶん赤旗」の発行部数は1980年には355万部であったが、2017年には113万部にまで減少している。国政選挙での得票数は1996年総選挙の比例で726万票、1998年参議院選挙比例で819万票を獲得したが、2016年の参議院選挙比例では601万票、2017年の総選挙比例で440万票に減っている。日本共産党は党員の減少と高齢化、機関紙の減紙、国政選挙での得票数の減少が続いている。党勢は衰退し続けているのである。共産党は議会制民主主義国家の日本では衰退していく運命にある。
共産党はマルクス・レーニン主義であると自他ともに認めている。マルクスは無名であったがマルクスの理論を学び、マルクスを有名にしたのがレーニンであるという。レーニンがマルクス主義第一号というところか。マルクスを有名にしたのはレーニンであるが、レーニンはマルクスを学びマルクスの理論に沿ってロシア革命を起こしたと信じられているがそうではなかった。ロシア革命はマルクスが共産党宣言で宣言したプロレタリア革命ではなかった。ロシア革命はレーニンが考え出した共産党一党独裁の社会主義革命であった。プロレタリア革命ではなかった。社会主義革命とプロレタリア革命は性質が違うものであるのだ。

ロシア革命の実態
共産党宣言で「万国の労働者よ団結せよ」と宣言したようにマルクスが目指したのはプロレタリア革命であった。プロレタリアートを搾取するブルジョア階級が支配する国家が存在している時にブルジョア国家を倒すのがプロレタリア革命である。
マルクスのいうプロレタリア革命とはプロレタリアートが搾取されない自由な社会をつくることである。プロレタリア革命は資本主義経済が発展しブルジヨア階級が支配する国家があるときに実現する。ロシア革命で倒したのはブルジョア階級の国家ではない。専制国家のロマノフ王朝であった。江戸幕府を倒した明治維新とロシア革命は同じなのだ。
ロシア革命の権力闘争でメンシェビキとボルシェビキが激しく対立した。ペトログラード・ソヴィエトを指導するメンシェヴィキは、ロシアが当面する革命はブルジョワ革命であり、権力はブルジョワジーが握るべきであるという認識から、臨時政府をブルジョワ政府と見なして支持する方針を示した。メンシェビキが握った権力を奪ったのがレーニンのボリシェビキであった。ブルジョア国家が成立発展する前に社会主義国家になったのがロシア革命である。
ロシア革命はブルジョア側と社会主義側が共同で専制国家を倒した後に権力争いをして、社会主義側が勝って共産党一党独裁の社会主義国家を設立したのである。これがロシア革命の実態である。

二段階革命論
革命を二段階で行う事が二段階革命論である。マルクスが想定した革命はプロレタリア革命である。資本主義が発展し、ブルジョア階級が国家を支配した時に支配されているプロレタリア階級が立ち上がりブルジョア階級を打倒する。それがマルクスのプロレタリア革命である。資本主義経済が発展していない絶対君主制や封建制度ではマルクスが目指すプロレタリア革命は起こせない。江戸幕府ではプロレタリア革命は起こせないということである。
発達した資本主義ではない国でプロレタリア革命を起こすには第一段階としてブルジョア民主主義革命を起こす。そして、資本主義が発展した後に社会主義革命(プロレタリア革命)を行う。それが二段階革命論である。
ロシア革命と中国革命はプロレタリア革命ではなかった
マルクスの影響が強いレーニンは労働者と農民の同盟による帝政の打倒を目指す民主主義革命を経て、プロレタリアートによる社会主義革命を目指すという、二段階革命論をとなえていた。しかしレーニンは、帝政国家を打倒した時は第一段階のブルジョア民主主義革命を目指すべきであるのに第二段階の社会主義国家を設立したのである。つまり、ブルジョア民主主義になる前に社会主義に移行したのである。だからロシア革命はマルクスのいうプロレタリア革命ではなかった。
中国革命もロシア革命と同じだった。封建制国家倒した後に、まだ資本主義国家ではない状態で毛沢東は社会主義にしたのである。
アメリカのようにブルジョア民主主義にした後にプロレタリア革命を起こすという二段階革命論はマルクスを学んだレーニンが考え出した革命論であったが、ブルジョア民主主義になる前にレーニンも毛沢東も社会主義国家にしたのである。
ロシアも中国もブルジョア民主主義が定着、発展する前に社会主義国家にしたのである。本当の二段階革命ではなかった。

二段階目の革命をやるのが今なのにやらない共産党の矛盾
二段階革命論の第一段階革命は江戸幕府のような封建主義国家でブルジョア革命を起こしブルジョア民主主義国家を設立することである。ブルジョア民主主義が発展してブルジョア階級が国家を支配している段階になった時に二段階目の革命を革命を起こす。それが二段階革命論である。
今の日本はブルジョア民主主義が発展している社会である。第二段階のプロレタリア革命を起こす時が今なのだ。共産党は社会主義革命を国民に訴えて社会主義革命を目指すべきである。ところが目指す様子が全然ない。共産党の綱領でも社会主義革命を呼び掛けていない。共産党は社会主義革命を目指しているのではなく民主主義革命を目指している。矛盾している。
アメリカは経済は資本主義、政治は選挙で大統領や議員を選ぶ議会制民主主義国家であった。二段階革命論の第一革命はアメリカを前提とした革命である。だから第一革命をアメリカのようなブルジョア民主主義革命としたのである。だから資本主義と民主主義は一体であり切り離すことはできない。しかし、共産党は資本主義と民主主義を切り離して民主主義革命を目指しているのである。そして、民主主義革命をやった後に社会主義国家をつくるという理論になっている。二段階革命論では社会主義革命を目指す段階であるのに共産党が民主主義革命を目指すことに固執している。原因は社会主義革命を主張することができないからである。社会主義が理想と信じていた共産党は日本で社会主義革命を起こすために活動してきた。ところが社会主義の象徴であるソ連が崩壊し、ほとんどの社会主義国家は崩壊した。そして、こともあろうに民主主義国家になっていった。目指していたソ連の崩壊によって、共産党は社会主義革命を主張することができなくなったのである。だから、社会主義を遠ざけて民主主義革命を主張するようになった。社会主義は資本主義の否定から始まっている。資本主義は絶対に認めることはできない。だから、民主主義革命を正当化するために資本主義と民主主義を切り離したのである。共産党はアメノカと日本を資本主義国家と呼び、絶対に民主主義国家とはいわない。

行き場を失い 民主主義革命に閉じこもる共産党
社会主義革命への道が途絶えてしまった共産党が考え出したのが民主主義革命である。いまの日本がぶつかっているのは、社会主義の階段ではないという。今の日本は「財界中心」「アメリカいいなり」であり、それをただす民主主義革命こそが日本の当面する段階であると共産党は嘯くのである。
日本は議会制民主主義国家である。国政を担う国会議員は国民の選挙で選ばれる。国民のほとんどは労働者である。労働者が選んだ国会議員は国民のための政治を行っている。財界人の利益のために政治を行っているのではない。国民のための政治をしない政治家は国民に選ばれないから国会議員になれない。財界中心という共産党は議会制民主主義を理解していない。だから、国民は共産党に投票しない。共産党の議員はたった12人である。
日本はアメリカの言いなりではない。日本はアメリカではなく日本国民の利益を優先する国である。アメリカが抜けたTPPを結成することができたのは結成の先頭に立った日本があったからである。日本が「財界中心」「アメリカいいなり」は共産党の間違った判断である。しかも、共産党は故意に間違っている。原因は共産党の民主主義革命を正当化するためである。
社会主義革命を目指していたのにソ連が崩壊してしまった。崩壊してしまったソ連のような社会主義を目指すわけにはいかない。共産党はソ連や中国のような社会主義を否定しなければならなくなった。しかし、ブルジョア民主主義の次は社会主義革命でなければならないという二段階革命論は死守しなければならない。共産党にソ連社会主義以外の社会主義を新たに考え出す能力はない。ブルジョア民主主義を超えた社会主義を描くことができない共産党は社会主義革命を起こすと言えない状態になっている。
日本でロシア革命のような社会主義革命を起こす目的で設立した日本共産党であるが、ソ連が崩壊したために社会主義革命を主張することができなくなった。ブルジョア民主主義の日本だから第二段階の社会主義革命を起こす時期であるのに社会主義革命を主張できなくなっているのが共産党である。ブルジョア民主主義を超えた社会主義を描くことができないことをごまかすために日本ではまだ第一段階のブルジョア民主主義革命を成就していないと言わなければならないのだ。
二段階革命論に固執している共産党であるからアメリカも日本もブルジョア民主主義国家である限り「財界中心」「アメリカいいなり」は克服できないと決めつける。であるならば克服するためには社会主義革命をしなければならないと主張するべきてあるができない。共産党一党独裁のソ連は崩壊した。中国は非民主主義国家であると共産党は中国の社会主義を否定せざるをえないからだ。社会主義がブルジョア民主主義の次の社会であると主張しているのにソ連や中国を否定している共産党。であるならばソ連、中国とは違う社会主義を描くべきであるのに描くことができない共産党。共産党は行き場を失っているのだ。

社会主義はマルクスの理論には存在しない
ロシア革命に感動し、社会主義国家こそが理想の国家であると信じて99年前に結成したのが日本共産党である。
共産主義の目的と見解を初めて明らかにした文書が『共産党宣言』(『共産主義者宣言』)である。1848年にカール・マルクスとフリードリヒ・エンゲルスによって書かれた共産党宣言が共産党の綱領である。マルクスは労働者階級を解放するプロレタリア革命の必然性は書いたがプロレタリア革命以後はどのような社会になるかについては書いていない。

私は1967年に琉球大学の国文科に入った。あの頃は政治闘争の全盛期であった。琉大は共産党の青年部ある民青の勢力が強かった。その中で革マルが徐々に支持を拡大している状況だった。革マル系の先輩に共産党宣言を読むようにしつこく言われたので読んだ。私にとっては詰まらない本だった。学生運動にも参加しなかった。
マルクスを代表する書物が資本論である。マルクスがプロレタリア革命を主張するのでマルクスは革命を目指した政治活動家であると考えていた。マルクスの書いた資本論も資本の矛盾を解明し、資本を否定する本だと思っていた。しかし、違っていた。マルクスは哲学者であって政治活動家ではなかった。そのことを知ったのは若きマルクスが書いた経済・哲学草稿の「疎外された労働」を読んでからだった。労働は他の動物とは違う人間だけが持っているものである。労働こそが人間の本質であると書いてあった。頭の中で描いたものを現実化するのが労働である。人間は自分が必要とするものだけでなく他の人や動物が必要とする者を頭に描くことができ労働で生産する。他人の家を造るし、鳥の巣箱もつくる。美の法則によって芸術も生産する。あらゆるものを生産するのが労働であり、労働が人間の本質であると解いたのが「疎外された労働」である。マルクスに対するイメージが変わりマルクスの本を読んだ。
今でも強く記憶に残っているのが、
〇歴史とは交通、通信、分業の発展である。
〇資本は国境を超える。
〇下部構造が上部構造を変革する。
〇国家とは共同体的幻想である。
等である。マルクスの理論が真実であるかどうかを50年以上歴史を見つめながら確かめてきた。真実であることに確信が持てた。
資本論は資本の矛盾について書き、プロレタリア革命を主張する本ではない。資本の本質を解明し、資本経済の発展を追求した本である。資本主義を否定する本ではない。
「経営者を目指すなら資本論を読むべき」と言うくらいに資本論は経済の本質と発展について書いている本である。価格と需要供給の関係で需要が高くなれば物価が上がり、供給が高くなれば物価が下がるというのはマルクスの理論である。マルクスは資本経済が発展した社会が新しい国になると考えていた。だから、アメリカが新しい国になると予言している。マルクスはリンカーン大統領と同じ時代の人であった。リンカーン大統領が黒人解放したことに賛同し、親書を送っている。
リンカーンが「人民の人民による人民のための政治」が民主主義政治あると宣言したようにマルクスの時代にはアメリカはブルジョア民主主義国家であった。資本論を書いたマルクスはアメリカが新しい社会になると予言したのだ。
アメリカのブルジョア民主主義を真っ向から否定したのがレーニンである。マルクスは否定していない。それどころか新しい社会はアメリカにやってくると予言している。レーニンは資本家が政治に関わることを否定した。だから資本家が参加する可能性がある選挙制度を否定した。共産党一党独裁にし資本は全て国営にした。アメリカの資本主義と議会制民主主義を否定したのがレーニンの共産党一党独裁である。ところが日本共産党は選挙を受け入れて国会議員になっている。レーニンの教えを守っていない日本共産党である。中途半端であるのが共産党である。
共産党が理想国家と信じている社会主義国家はマルクスの理論では分業が進んでいるブルジョア民主主義国家より遅れている国家である。日米の資本主義国家よりも遅れた国家が社会主義国家なのである。日米の方がソ連より経済は発展し国民も自由であったことがなによりの証拠である。社会主義を目指す共産党が国民の支持を失い衰退するのは必然である。
米国も日本も資本主義国家であるがブルジョア階級が支配する国家ではない。国民の選挙で選ばれた国会議員が政治を行う。ブルジョア階級は政治をしない。経済は資本主義、政治は議会制民主主義と政治と経済が分業しているのが米国、日本である。経済も政治も共産党が独裁支配しているのが社会主義国家である。
マルクスは歴史は分業の発展と指摘している。マルクスのいう分業は工場生産の分業のことではない国家における政治、宗教、軍事、経済の分業である。大和朝廷時代は4つが朝廷によって支配されていたが、武士時代には宗教が離れ軍事、政治、経済の国家になる。戦後になると政治と経済が分業化する。軍事も分業化され政治の支配下に置かれる。アメリカや日本のようなブルジョア民主主義国家は政治、宗教、軍事、経済が分業化したした社会である。ところが社会主義国家は共産党一党が独裁支配し分業がなされていない社会である。マルクスの理論に背いたのが社会主義国家なのだ。
共産党一党独裁の社会主義はレーニンが考え出したものであって、マルクスの理論にはないものである。ロシア革命を成功させたレーニンがやるべきだったのはマルクスの理論に従ってアメリカを参考にしてブルジョア民主主義を発展させることであった。ところが共産党一党独裁の国にしたために経済は発展しないで国民を貧困にしたのである。

共産主義と社会主義の違い
 志位委員長や共産党幹部が話す時に共産主義と社会主義を並べる場合が多い。共産主義と社会主義が同じでないことは共産党が認めている。違うのだから共産主義について話す時は共産主義を使い、社会主義について話すなら社会主義を使って二つが違うことを明確にし、別々に使うべきである。しかし、共産党幹部は二つを区別しないで共産主義、社会主義を同じものであるように並べて話すことが多い。やるべきことではない。共産主義と社会主義は違うからだ。それがはっきり分かることがある。
 理論では社会主義という国家は存在するが共産主義という国家は存在しない。共産主義国家がないことはレーニンの理論による。国家とは支配階級が被支配階級を支配するためのものであるとレーニンが国家の定義をした。共産党はレーニンの定義を守っている。共産社会は全ての階級が存在しない社会である。支配する階級が存在しないから国家は必要がない。だから共産主義国家という国家は存在しない。共産主義と社会主義は国家であるかでないかということで大きく違う。社会主義は現実論であるが共産主義は理想論である。
だから共産党は衰退する運命
 ロシアで社会主義国家を設立した時は社会主義国家によって共産社会をつくるという目的があった。ところが共産社会に移行するはずの社会主義国家が崩壊した。歴史は社会主義が共産社会をつくるというのは間違っていることを証明したのである。間違った社会主義にしがみついているのが共産党である。共産党が国民からソッポを向かれて衰退するのは当然の流れである。

日本が二大政党にならないのは共産党のせい
 共産党が全ての小選挙区に立候補を立てるのは当選を目指すというより共産党支持者を広げ、将来の社会主義革命を目指しているからである。他の野党と共闘して与党の座を獲得するという考えは共産党にはなかった。共産党は社会主義革命実現を夢見つづけていた。ところが1991年にソ連は崩壊し、あっという間に社会主義国家はなくなった。共産党の目標とする社会主義国家は崩壊して消えたのだ。
 少数政党である共産党が社会主義革命を目指して頑張れたのはアジア大陸の大半を支配しているソ連が存在していたからである。心の支えであるソ連が崩壊したのである。ソ連という支えを失った共産党の社会主義革命はますます「夢」の中に閉じこもっていった。しかし、閉じこもっているばかりでは衰退していくだけである。

 共産党に興味はなかった。日本もアメリカのように二大政党になればもっと政治は洗練されて社会は発展していくと考えていた。日本が二大政党になっていない原因は旧社会党や共産党の左翼政治家が多いせいであると思っていた。そうであるがもう一つ気付いたのが共産党の選挙のやり方である。共産党は全ての小選挙区に立候補を立てる。それは左翼系野党の票を奪うことになり自民党候補を有利にしている。そのことに気が付いた。二大政党にならないのは野党と連帯しない共産党が議席を奪うからだと思っていたが、選挙の時に共産党が左翼系の票を奪っている。共産党は選挙で自民党候補の当選を助けているのだ。二大政党になるには共産党は野党と共闘するべきであることに気が付いた。二大政党を定着させるには共産党は野党共闘で終わらすのではなく立憲民主と合流するべきである。議会制民主主義は全政党が与党を目指すべきである。今までの共産党のように社会主義革命を目指すような政党は議会制民主主義には必要ない政党である。共産党が野党共闘をすることになった。二大政党になるために歓迎する。

衰退する共産党が生き残るために考えた野党連合
共産党が野党連合を呼び掛けたのは2015年からである。原因は成立した安保法制を廃棄にするためであった。理由は関係ない。野党連合を呼び掛けたことに意義がある。
野党連合に参加するということは社会主義革命を夢見ている共産党が議会制民主主義の枠内に入るということである。社会主義革命を夢見ている共産党が他の野党と共闘するのはありえないことであった。今までは共産党の方が共闘を拒否し、全ての選挙区に立候補を立てていたのである。
共産党が他の野党と共闘するということは議会制民主主義を認め、資本主義を認めることである。共産党にとって許されないことであった。しかし、共産党は野合連合を呼び掛けた。方針の大転換である。他の野党は共産党の心変わりを信じることができなかったので共産党の野党連合提案に応じなかった。そのくらいのことを共産党はやってきたということである。
共産党が野党連合を目指すようになった原因は社会主義革命への夢がつぶれたことが第一にある。そして、共産党の弱体化である。弱体化は進む一方であり再生への道を見つけることはできなかった。他の野党と共闘しないと孤立してもっと弱体化すると考えただろう。そうすると宿敵である自民党の横暴を許してしまう。自民党の横暴を押さえるためには他の野党と共闘しなくてはならない。他の政党と共闘するということは妥協もせざるを得ない。共産党は妥協するのも覚悟したのだ。

共産党は理論的で方向性もしっかりしていると思われているが間違いである。共産党はロシア革命における権力闘争を知らなかった。熾烈な権力闘争でレーニンのボリシェビキー勝った。そして、強引に共産党一党独裁の社会主義国家を設立したのである。レーニンの死後の権力争いに勝ったのはスターリンだった。彼は対立する幹部を刑務所に入れたり、暗殺したりして粛清し権力を強めていった。ロシア革命に大きく貢献しレーニンの信頼も厚かったトロッキーは権力争いに負けたので身を守るためにメキシコに逃亡した。スターリンは殺し屋を送ってトロッキーを殺害したのである。

戦後になり、日本は議会制民主主義国家になった。すると自分が望んでいたのは民主主義だったことに気づいた多くの共産党員が離党した。
共産主義と民主主義は本質的にはとても似ている。同じといってもいいくらいだ。共産社会は労働者が搾取されない自由な社会である。民主社会もそういう社会である。だから、共産主義を民主氏主義と信じて入党した人が戦前は多かった。戦後になり、自由な民主主義社会になったので共産党を離党した党員が多かったのである。
1956年にハンガリーで学生、労働者たちが立ち上がって反政府運動が起こる。反政府運動をソ連軍はハンガリーに入っていって弾圧する。ハンガリーの反政府運動に賛同した日本の共産党員はソ連を労働者を弾圧するスターリン主義と非難し、スターリンを容認する共産党主流派に抗議し、共産党を離脱する。離脱した共産党員が結成したのが革命的共産主義者同盟である。革共同は革マル派と中核派に分裂する。
戦後の共産党は民主主義の党員と、ソ連はスターリン官僚主義国家である批判した過激な党員が離党した。スターリンの弾圧が知られるようになると批判が世界的に広まった。すると共産党も反スターリンになった。ソ連が崩壊した今は民主主義革命を盛んに言うようになっている。

二大政党を目指して立憲民主党は共産党と合流しよう
志位委員長や幹部は自信満々に理路整然と話す。だから、共産党は論理的であり意思が強いと思われている。ほんとうは違う。共産党が理路整然と話せるのは野党であり続けたからである。野党は夢に閉じこもって主張することができるからだ。
共産党は政権党になったことが一度もない。政権党になったことがないのは共産党だけである。党歴は99年と長いが一度も政権を握ったことはないのだ。だから夢に閉じこもった主張を一貫して話せるのである。
共産党は国民の命を守るためにオリンピックを中止する」と徹底して主張した。パラリンピック開催も反対した。菅首相はオリンピック、パラリンピックを開催した。オリンピックが原因でコロナ感染が拡大することはなかった。オリンピック開催すると国民の命が奪われるという共産党の予想は間違っていた。しかし、誰も共産党を批判しない。野党だからだ。もし、菅政権が共産党の主張を受け入れてオリンピックを中止した時に開催賛成者が批判するのは菅政権である。共産党は批判されない。
言いたい放題話せるのが野党である。野党の主張は実施しない。実施しないから責任を取ることはない。共産党は責任を取らない政治を99年間やってきたのである。
政権党になったことが一度もない共産党が今回の衆議院選では野党共闘をして政権を取るのを目指したのである。野党連合を目指すきっかけになったのが2015年の安保法制の成立である。

野党共闘の誓約を安保法制廃棄を目指す市民連合が取り仕切り、野党共闘が与党になれば安保法制を廃棄する段取りにしている。安保法制を破棄すれば自衛隊はクワッドなど他国軍と訓練ができなくなる。米国との信頼関係は失われる。国際的な信頼も失墜するだろう。米国、国際的な信頼を失うかもしれない。それをねらっての野党共闘である。綿密で筋の通った共産党の野党共闘戦略である。しかし、政治の現実を知らない共産党の計画である。破綻するのは目に見えている。
野党4党が過半数議席を獲得して与党になり枝野政権が誕生したとしよう。枝野政権は確実に安保法制破棄問題は先送りする。安保法制を破棄して自衛隊が外国軍と訓練できなくなれば米国や他の友好国の信頼を失うことになる。国民は枝野政権は中国の尖閣支配、台湾支配、アジア進出を助長していると考え支持しなくなるだろう。枝野政権の外交は行き詰まり、国民の支持も下降し、政権維持が困難になる。それを避けるには安保法制を破棄しないことだ。だから、枝野政権は共産党には破棄すると言いながら先延ばしをする。そして、裏で根回しをして、立憲民主内に破棄に反対する議員を増やして、廃棄賛成を過半数以下にして破棄できない状況にする。
破棄できなくないことが明らかになったに共産党は共闘から抜けるだろうか。共産党は抜けない。絶対に。抜けるわけにはいかない。抜ければますます弱体化するからだ。弱体化を防ぐには野党共闘するしかないのが今の共産党である。
社会主義革命の夢は断たれ、党員の高齢化。止まらない党員減少の共産党は生き残りを民主主義革命と野党共闘にかけている。共産党の困窮状態を利用して合流したほうがいいね。どうせ共産党は少数派だ。支配するのは簡単だ。

二大政党を実現するには共産党を立憲民主が吸収合併したほうがいい。野党共闘から合流へと発展させて共産党を飲み込んで支配下に置くのだ。

旧社会党系の左翼と共産党は衰退する一方である。増えているのは保守系である。自民党を抜けた保守政治家が立憲民主に増えているし、維新の会の勢力拡大している。

左翼衰退・保守拡大が歴史の流れである。ブルジョア民主主義が発展し続けているということだ。レーニンが考え出した二段階革命の第二革命である社会主義革命の可能性は消えた。


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Posted by ヒジャイ at 12:35│Comments(0)二大政党
 
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