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2017年10月25日

立憲民主党が共産党に決定的ダメージを与えた

立憲民主党が共産党に決定的ダメージを与えた
 マスコミは希望の党の敗北を問題にし、小池代表や前原代表の責任追及で賑わっている。維新の会が3議席減って11議席なったことで松井代表の責任を追及する記事もある。しかし、21議席から12議席へと半減し、存亡の危機に陥っている共産党についてはマスコミは無言である。

 衆議院選挙で、共産党、立憲民主党、社民党の三党共闘に一番熱心に主導してきたのは共産党であった。三党の立候補者がダブるのを避けて、立憲民主党の候補者が出た小選挙区では共産党の立候補を全て下ろした。しかし、それが共産党にとって裏目に出てしまった。
社民党は2議席を確保して現状維持であったが、共産党は9議席も減らして議席は半減した。立憲民主党の躍進の裏で、共産党の大敗退があったのである。三党共闘は共産党にとって大きなマイナス効果しかなかった。マスコミは希望の党の7議席減の責任をとって小池氏は代表辞任するべきだと報じている。であるならば9議席を失って議席を半減させた原因である三党共闘を推進した志位委員長と小池代表が責任を取るべきことも報じるべきである。
 しかし、マスコミは共産党の大敗北を取り上げないし、志位委員長の辞任も要求しない。不思議てある。

 立憲民主党の大躍進による共産党のダメージは選挙だけで終わりそうにない。立憲民主党はこれからも共産党にダメージを与えていきそうである。
立憲民主党の枝野幸男代表は24日の両院議員総会で
「永田町の数合わせにコミットしていると誤解されれば、期待はあっという間にどこかに行ってしまう」
と言い、
「考え方がわれわれとほぼ共通する議員が外側にいることも分かっている」
「理念、政策が一致しているなら、個人として加わってもらうのは歓迎すべきことだ」
と述べている。
 枝野代表は小池代表と同じように「理念、政策が一致」していることを最優先すると宣言したのだ。そして、支持者に勢力の拡大を目的にしていることをイメージさせるような連携はしないと述べている。枝野代表の宣言は民進党や無所属の前民進党議員に向けられただけでなく、共産党にも向けられている。
 共産党とも「理念、政策が一致」しない限り共闘はしないと枝野代表は宣言したのに等しい。

 立憲民主党と共産党が共闘するということは両党の理念、政策を一致させなければならない。共産党は日米安保廃棄、全ての米軍基地撤去を理念としている。そんな共産党と理念を一致させることができるだろうか。一致させれば立憲民主党の共産党化になってしまう。64議席の立憲民主党が12議席の共産党に飲み込まれることになる。立憲民主党が共産党の理念と一致させるはずがない。
 共産党と共闘すれば、次の選挙では、
自民党と公明党のように、
「小選挙区は立憲民主党の××候補に、比例は共産党に」
と選挙共闘をしなければならなくなる。共産党と一心同体になるのである。そんなことになったら立憲民主党の党勢拡大は困難である。
 枝野代表は立憲民主党は右でもない左でもない中道の政党であることを強調している。中道を強調しない限り保守票を得ることはできないからだ。党勢拡大のためには市民に立憲民主党が中道政党であるイメージを誇示していかなければならない。しかし、共産党と共闘すれば左系のイメージが強くなり、中道のイメージは消えていく。中道のイメージが消えてしまうことを恐れている枝野代表が中道のイメージを保つために共産党と距離を置く可能性は高い。

 共産党、立憲民主党、社民党の三党共闘を積極的に進め、そのために9議席も失った共産党である。その上、立憲民主党と国会で共闘することができなければ共産党にとって踏んだり蹴ったりである。
 
 蓮舫前代表の共産党との共闘方針に反発した民進党員が離党したことが原因で民進党が分裂した。民進党が分裂したのは共産党との共闘が問題であった。
 共産党との共闘を嫌った細野議員は民進党を離党して若狭氏と共同で小池都知事を代表とする希望の党を設立した。共産党との共闘を嫌った前原代表は希望の党への入党を計画した。それは同時に民進党のリベラル派排除につながった。

 立憲民主党は希望の党から排除されたリベラル派を中心とした政党である。共産党との共闘を推進したのはリベラル派であったから立憲民主党が共産党と共闘するのが自然の流れと思っていたが、どうもそうではないようである。
 立憲民主党の党勢拡大のためには連合の支援が必要である。しかし、連合と共産党は犬猿の仲である。共産党と共闘すれば連合は敬遠していく可能性がある。連合の支援を得るためには共産党とは距離を置いたほうがいい。それに共産党と共闘しても党勢拡大にはつながらないだろう。
 枝野代表が共産党との距離を置く可能性は高い。

○希望の党はどうなっていくのでしょうか
○民進参院総会「前原氏辞めろ」大荒れ
○維新の松井氏に代表辞任論 
○立民・希望・無所属・民進・・・ どうなる?野党の連携
と、希望の党、民進党、立憲民主党、野党連携の話題が紙面を賑わしている。共産党は話題の外にある。
 
 立憲民主党が共産党の議席を半減させた。今度の衆議院選挙で立憲民主党の登場によって一番ダメージを負ったのは共産党である。その事実からマスコミは目を逸らしている。


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Posted by ヒジャイ at 13:20│Comments(0)二大政党
 
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