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2024年03月08日

立憲民主は政権交代どころか議席を減らす運命

立憲民主は政権交代どころか議席を減らす

立憲民主党は衆院での予算審議が最終盤を迎えた時に鈴木財務相の不信任決議案て予算委員長の解任決議案などを提出し、衆院最長の2時間54分に及ぶ「フィリバスター」(議事妨害)を展開したりして予算成立を遅らした。立民の狙いは自民党に圧力をかけ、裏金に関わった自民議員を政治倫理審査会に引きずり出すことと自民党を追い詰めることだった。予算成立のために自民党は立憲の要求に応じて政治改革のあり方を議論する特別委員会を衆院設置させる。立民は政治倫理審査会で自民派閥の裏金事件を追及する場を得たのだ。立民は裏金問題で自民党の悪を暴くことに集中している。参議院で蓮舫議員らがしつこく裏金問題を追及した。立憲の狙いは裏金問題で自民党を追い詰め、国民の信頼をなくすことである。しかし、立憲の国会戦略を野党である維新と国民は批判した。
維新の会の馬場伸幸代表は「国民のためにならない日程闘争」と批判し、維新は小野寺氏の解任案、鈴木財務相の不信任案にはいずれも反対した。解任案に賛成した国民民主党も不信任案では反対に回った。結果的に主要野党で立民と足並みをそろえたのは共産党のみであった。維新と国民は立憲の国会戦略を「昭和の政治」だと批判した。
ジャーナリストの田中良紹氏は55年体制が復活したと言い、立民が55年体制の社会党のようであると述べている。田中氏以外のジャーナリストも同じことを述べている。立憲民主が社会党のようになったのは党内で左翼系の勢力が強くなったからである。しかし、55年体制では社会党、共産党の左翼が政権を握ったことはことは一度もなかった。

自民党の裏金事件は過去にもあった。リクルート事件である。田中氏は今回の裏金事件は「令和版リクルート事件」と呼んでいる。
リクルート事件とは昭和から平成にかけて起きた裏金事件である。リクルート社から未公開株の譲渡を受けた議員たちは軒並み役職を辞任した。検察が立件したのは自民党の藤波孝生議員と公明党の池田克也議員の2名だけで、いずれも在宅起訴され二人は所属政党を離党した。しかし野党はそれだけでは納得しなかった。野党は予算審議を拒否した。審議拒否によって予算は5月に入っても成立せず、外務省が海外からの賓客を断るなどの混乱が起きた。そのため竹下総理は予算の成立と引き換えに退陣した。リクルート事件では竹下総理を退陣に追い込んだのだ。しかし、岸田首相は退陣しそうにない。野党の目的がリクルートのように岸田総理の退陣だったなら、今回の野党の対応は「令和版リクルート事件」の名に値しないというのが田中氏の意見である。

55年体制は社会党と共産党の左翼政党だけが野党であった。2024年は違う。維新と国民の保守政党が存在し、野党は保守の維新、国民、左翼の立民、共産、社民である。左翼はれいわを入れて4党連合を結成した。野党連合の共産党は保守の維新、国民を悪政党と呼び敵視している。野党が保守と左翼に分かれているから55年体制とは違う。
立民が鈴木財務相の不信任決議案を出した時、野党である維新と国民は反対した。野党が分裂したのである。だから、リクルート事件のように自民党を追い込むことはできなかった。
田中氏は与党対野党として二分割しているが、二分割で政界を判断するのは間違っている。与党・野党分割に加えて保守と左翼に分割するべきだ。与党は保守である自民党だ。野党は保守が維新、国民であり、左翼は立民、共産、社民である。与党=保守、野党=保守・左翼の三つ巴になっているのが現在の政治状況である。
リクルート事件では自民党から離党した議員が新政党を結成した。1993年には55議席になり、細川政権誕生に大きく貢献した。細川首相が立ち上げた日本新党は35議席であった。細川首相は保守である。細川内閣は反自民反共産の保守主導の内閣であった。

日本新党を調べて驚いた。日本新党出身の政治家には現在も活躍している政治家が多い。小池都知事は日本新党出身である。
教育無償化を実現する会代表・前原誠司 立憲民主・枝野幸男・野田佳彦、自民党茂木敏充、遠藤利明、鴨下一郎 小池百合子東京都知事・中村時広愛知県知事・河村たかしら名古屋市長がいる。優れた政治家を集めた日本新党だったのだ。

立民は96議席であるが共産党は10 社民党 Ⅰ れいわ3の野党連合である。4党で110議席しかない。共産、社民と連合するということは左翼宣言したに等しい。立憲は議席を減らす。増やすのは威信である。


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Posted by ヒジャイ at 19:09│Comments(0)二大政党
 
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