2025年01月07日

1月7日の記事


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共産党が目指しているのは公務員が統治する社会 それが社会主義

1989年に、離合集散を繰り返していた労働組合は総評系産別を加えて78産別、組合員約800万人を結集させ、労働4団体等の統一を完成させて日本労働組合総連合を結成した。連合の発足を「労働界の右翼的再編」「反共・労使協調路線」と批判する日本共産党系の「統一労組懇」等は、これに対抗して連合結成と同じ1989年に全国労働組合総連合(全労連)を結成した。
共産党配下の全労連は大企業は労働者を搾取しているとし、資本主義の米国は労働者を搾取し、他国を侵略して植民地にする帝国主義であると決めつけた。だから、大企業を容認し、米国も容認する連合とは敵対したのである。
連合を「反共・労使協調路線」と宣言した共産党、全労連は共産主義であり、反大企業である。全労連には地方の小企業は参加しているがほとんどの民間企業は参加していない。全労連のほとんどは公務員や教員の団体である。連合が民間の労働者の団体であるのに対して全労連は公務員の団体である。

共産党は資本家に搾取されている労働者を解放する目的で結成した。労働者が資本家に搾取されない自由な社会をつくるのが共産党の目的である。共産党が目指す社会主義国家がそれである。であるならば共産党は労働者に支持されているはずである。ところが現実は違う。多くの労働者は連合に入っている。多くの労働者は共産党が否定する連合に入っているのだ。民間企業に勤めている連合の組合員数は約699万人である。ほとんどが公務員である全労連組合員数は55万人である。全労は連合の十分の一以下である。

全労に入っているのは民間労働者ではない。ほとんどは公務員である。共産党が目指しているのが共産党一党独裁国家である。共産党一党独裁の社会主義国家は労働者が搾取されない労働者の自由な社会であると共産党はいう。しかし、それは共産党が勝手に想像していることであり、事実は違う。社会主義社会が労働者が解放された社会であるというのは幻想である。全労は幻想を信じて運動を展開しているが、民間の労働者はそっぽを向き、全労加盟の公務員だけが運動を展開している。つまり、共産党が目指しているのは公務員が自由に政治をする社会主義国家である。

100年前にロシア革命が起こり社会主義国家が誕生した。その時の米国は経済は資本主義、政治は議会制民主主義だった。レーニンは米国は労働者を搾取する国家であると決めつけ、労働者が搾取されない国家として社会主義国家を樹立した。レーニンは資本家が選挙で選ばれる可能性があるとして選挙を禁止し、共産主義者だけが政治・経済を行う共産党一党独裁国家を樹立にした。レーニンの社会主義を信じ、日本でもソ連のような社会主義国家を実現しようと設立したのが日本共産党である。 

共産党一党独裁が労働者を解放する思ったのはレーニンの幻想であった。レーニンが樹立したソ連は1991年に崩壊した。ソ連が崩壊してもレーニンの理論を信じ、社会主義に固執しているのが日本共産党である。

ソ連が崩壊した原因は経済の破綻である。米国などの敵国の侵略ではなかったし、内乱でもなかった。経済の破綻であった。ソ連は経済が衰退し貧しくなった。貧しさから脱するために社会主義体制を終わらせ、選挙で大統領、国会議員を選出する体制にした。

ソ連が崩壊したのだから社会主義は間違っているということだ。それでもマルクス・レーニン主義を信じ、社会主義に固執しているのが共産党である。労働者の解放を目的にしているはずの共産党であるのに労働者からそっぽを向かれ、公務員中心の全労連を配下にしている共産党である。共産党が目指している社会主義国家では選挙はなくなり、選挙で選ばれた議員は存在しない。政治を行うのは選挙で選ばれた議員ではなく、共産党員であり、公務員である。中国がそうである。
中国は社会主義国家である。大統領である国家主席は国民の選挙では選ばない。共産党の中央人民政府のトップが国家主席になる。日本なら政府の官僚のトップである。政策は公務員が考えて、公務員の政策が実行される。日本は国民が選んだ議員が決める。しかし、中国には議員が居ないから公務員の政策がそのまま実行される。

レーニンは労働者を搾取する資本家を排除するために共産党一党独裁の社会主義国家を設立した。資本家を排除するために企業は国営にしたのがソ連である。つまり、国が資本家になったのだ。公務員が経営者になったのである。公務員は経営が下手であるから経済は発展しなかった。経済は破綻した。経済の破綻が原因でソ連は1991年に崩壊した。労働者を解放し、労働者を豊かにするはずの社会主義社会の経済が破綻したのである。ソ連経済は破綻したが、労働者を搾取しているはずの米国の経済は発展している。

資本主義国家の次に社会主義国家になるという社会主義思想が破綻したのが1991年のソ連崩壊である。ソ連が崩壊すると、次々と社会主義から議会制民主主義になる国が出てきた。歴史は社会主義から議会制民主主義に変わったのだ。そのことを2015年に出版した「捻じ曲げられた辺野古の真実」に書いた。

1991年にソ連は崩壊し議会制民主主義国家になる。共産党一党独裁の社会主義国家の次に議会制民主主義国家がやってくることが歴史の必然であることが実証されたのがソ連崩壊である。

共産党一党独裁国家を倒した民主化運動
共産党一党独裁国家を倒したのが民主化運動であった。冷静な目で歴史を見れば、共産党一党独裁国家の次にやって来るのが議会制民主主義国家であることが分かる。これは否定することができない歴史的事実であり、必然である。

共産党一党独裁国家はプロレタリア革命によって樹立され労働者を解放した国家と思われているが、実際は労働者を弾圧する国家であった。そもそもロシア革命は労働者が立ち上がった革命ではなかった。武力で国家打倒を主張する政治家を中心とした農民、労働者、軍隊による武力革命だった。中国は毛沢東などの政治家が農民中心の軍隊をつくって蒋介石軍と戦い、勝利して共産党一党独裁国家をつくった。
労働者が立ち上がり労働者のための国家をつくったのはロシアや中国の革命ではなく、東欧の共産党一党独裁国家を倒した民主化運動であった。これこそがプロレタリア革命であったのだ。民主化運動によってできた国家は議会制民主主義国家であり、三権分立・法治主義が確立している国家である。議会制民主主義国家は実質的にプロレタリア革命を成就している国家である。つまり、米国、日本などの議会制民主主義国家は社会主義国家を乗り越えた国家であるのだ。
     「捻じ曲げられた辺野古の真実」
ソ連が崩壊した原因を日本の専門家が解明して、社会主義の矛盾を指摘すると予想していたが、そのようなネット記事はひとつもなかった。共産党の社会主義の矛盾を指摘する記事を見たことがない。
議会制民主主義と比較して社会主義を批判する専門家の記事をみたこともない。ソ連崩壊の本質を指摘し、社会主義は経済破綻することを説明する専門家が居ないから、社会主義国家が将来の国家であることを信じている全労連組合員員が55万人も居るのだ。

社会主義国家から議会制民主主義国家になった国は多くあるが議会制民主主義から社会主義になった国は一つもないないことを知ってほしい。

日本では社会主義の共産党を支持する国民は非常に少ない。
国民は圧倒的に社会主義を否定しているということだ。



Posted by ヒジャイ at 17:48│Comments(1)
この記事へのコメント
拝米主義者ヒジャイ。
共産主義批判も良いが、どうせやるなら表面的批判ではなく、もっと深く分析してくれよ。君の共産主義批判は以前から通り一辺倒で新しい見解は何ひとつなく食傷気味でウンザリだ。
「民主化運動によってできた国家は議会制民主主義国家であり、三権分立・法治主義が確立している国家である。議会制民主主義国家は実質的にプロレタリア革命を成就している国家である。つまり、米国、日本などの議会制民主主義国家は社会主義国家を乗り越えた国家であるのだ。」と君は書いている。議会制民主主義国家は実質的にプロレタリア革命を成就している国家である???
一体どのような思考経路を踏めばこのような結論が出てくるのだろうか、全く理解不能である。これだとまるで米国も日本も理想的国家だと宣言しているようなものではないか。あまりにも短絡的に思考するから幼稚な結論しか出てこないのだ。
理想的国家であるはずの米国が深刻な問題を抱えていることは多くの人が知っている。1%にも満たない国際金融資本家たちが米国の資産の約半分を所有するという貧富の格差、大都市での万引きの横行、違法薬物中毒患者の蔓延、ホームレスの激増、大量の違法移民流入による犯罪の多発、人心のモラル崩壊、など数え上げればキリがないほどに米国は混乱を極めている、これが現実だ。
同じく理想的国家であるはずの日本は、そんな米国の属国であり、対米従属の外交と安全保障政策から抜け出ることができない状態のままだ。そんな米国と日本が社会主義国家を乗り越えたなんて誰も信じないよ。
そして君は次のようにも書いている。「ソ連が崩壊した原因を日本の専門家が解明して、社会主義の矛盾を指摘すると予想していたが、そのようなネット記事はひとつもなかった。共産党の社会主義の矛盾を指摘する記事を見たことがない。
議会制民主主義と比較して社会主義を批判する専門家の記事をみたこともない。」
ヒジャイよ、君はほんとに自惚れの強い男だね。まるでソ連が崩壊した原因を解明した人間は自分だけだとでも言いたのだろうが世間を甘く見ないほうが良い。今からおよそ45年前、『ソビエト帝国の崩壊』と言う本が出版された。20代後半の時にこの本を読んで鋭い分析に魅了された記憶がある。それから10年後、この本が予想した通りソ連は崩壊した。ソ連の経済構造を解明した素晴らしい本で、たちまち著者である小室直樹の著作を次々と買い求めることになった。どの著作も目から鱗で小室氏には多くのことを学ばせてもらった。
ヒジャイよ、騙されたと思って『ソビエト帝国の崩壊』を読んでみたまへ。君の短絡的分析力の100倍も優れた知識人がいることを理解するだろう。共産主義を批判するなら同じように資本主義の矛盾も指摘すべきだ。そうして初めて建設的な社会構造の真実が見えてくるはずである。
Posted by 金城武男 at 2025年01月08日 12:28
 
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