2024年03月03日

自民党が与党であり続けるのは野党が保守政党と左翼政党に分裂しているから

自民党が与党であり続けるのは野党が保守政党と左翼政党に分裂しているから

2009年に民主党が与党になった時の政党の議席数である。
民主党308
自民党119
公明党21
共産党9
社民党7

民主党は共産、社民の左翼以外の左翼系と保守が結集した政党であった。共産と社民はゴリゴリの左翼であるから保守は共闘を避けた。共産、社民も保守とは共闘をしない。だから、民主党に参加しなかった。保守と妥協する社会党議員は民主党に参加した。ゴリゴリの左翼以外の左翼と保守が結集したのが民主党であり、民主党は308議席を確保して与党になった。
民主党政権は3年で終わり、2012年は自民党が与党になる。
自民党294
公明党31
民主党57
日本維新の会54
みんなの党18
未来9
共産8
社民2

2009年の政党は5党であったが2012は8党になっている。3党増えた。原因は民主党を離党した議員が新しい政党をつくったからである。だから民主党は57議員と大きく減った。

みんなの党
自由民主党・民主党を離党した3議員を加えて結成された。
日本維新の会
地域政党「大阪維新の会」を母体に、自民党・民主党・みんなの党から離党した国会議員らを加えて設立した。

2009年の民主党は2012年には民主党、日本維新、みんなの党に分裂した。自民党のように分裂しなかったなら、2012年には野党になったとしてもいずれは与党になっていただろう。2009年に民主党が与党になった時は二大政党の時代がやってきたと思った。しかし、二大政党時代にはならなかった。民主党が二大政党の一翼としてまとまった政党であり続けていたら、民主党が再び与党になって二大政党時代がやってきていただろう。しかし、民主党は分裂し、保守+左翼の野党は4党になった。野党がバラバラになったから自民党が四期連続与党であり続けているのだ。もし、2009年のように野党の立憲民主党が保守、左翼を結集させて共産、社民の議員以外は全て立憲民主党に結集していたなら自民党と対等に政権を競っていただろう。
民主党が分裂し、野党の政党の数が増えた。2012年の衆議院選挙結果である。
与党
自民294 公明31
野党
 民主57 未来9 維新14 みんな18   大地1 国民1 共産8 社民2  
 
 自民党と公明党は野党になっても分裂しなかった。次の選挙に勝つために結束し党を立て直していった。だから、選挙に勝ち与党になった。ところが民主党は分裂し、少数政党が乱立した。分裂した民主党は与党になることを放棄したに等しい。民主党は消滅し分裂した政党が一つの政党にまとまることはなかった。自民党は一つの政党としてまとまっているし公明党とも連携しているから与党であり続けたのだ。

現在は8政党が3つのグルーブに分かれている。
与党
〇自民党・公明党
野党
〇立憲民主党・共産党・社民党・れいわ
〇維新の会・国民民主

民主党が与党になった時は保守と左翼が合流していた。ゴリゴリの左翼である共産党と社民党だけは民主党に入っていなかった。与党になるためには保守と協力してもいいと考える左翼が民主党に入ったのだ。保守と左翼が一つの政党になったから与党になることができた。もし、保守と左翼が別々であったら与党にはなれなかっただろう。
民主党が政権を失ってから、民主党は分裂していった。しかし、分裂したままでは政権を取ることはできない。そのことを重視するようになり政権を取る目的でバラバラになった政党が合流するようになった。民主党のように保守と左翼が合流しているのが現在の立憲民主である。しかし、民主党と立憲では違うところがある。民主党は左翼の共産党と社民は参加させなかった。しかし、立憲民主は左翼の共産党、社民党と共闘して野党連合を結成した。民主党が避けていた共産党、社民党と共闘しているのが立憲民主なのだ。民主党の時は左翼の共産党と社民は参加しなかった。しかし、立憲民主では共産と社民とは連合して。そして、保守の国民民主は立憲と合同しなかった。立憲は民主党とは逆に保守が参加しなかった。左翼の居る立憲と一緒にならない政党が国民民主党である。立憲民主は左翼との共闘を嫌うゴリゴリの保守は離れていって、共産、社民のようなゴリゴリの左翼と共闘できる保守と左翼が同居している政党である。だから、保守系の民主党とは違い左翼系の政党である。

自民党の裏金問題で倫理審査会が開かれた。
予算案をめぐり、与党側は委員会採決を目指したが、立憲民主党は「審議が尽くされていない」として採決を阻止するために鈴木財務相の不信任決議案と小野寺委員長の解任決議案を提出した。立憲民主が提出した決議案に共産党、社民党は賛成したが、維新の会は反対した。維新の会、自民党、公明党の反対で立憲提出の二つの不信任決議案は否決された。維新の会は立憲民主同じ野党である。しかし、立憲民主が提出した法案を与党である自民と一緒に反対して否決したのだ。自民の味方をしたのだ。共産党が維新は与党であるというのはそういうところである。しかし、維新は自民の味方ではないし与党ではない。自民党が提出した予算案には立憲民主と一緒に反対したのだ。維新は立憲と同じ野党である。同じ野党ではあるが左翼ではなく保守である。

自民党の派閥の裏金問題から衆院政治倫理審査会(政倫審)の設置、そして、予算の成立までの過程ではっきりしたのは野党が左翼の立憲民主党・共産党・社民党・れいわと保守の維新の会・国民民主に分かれていることである。野党が過去の民主党のように一つの政党になることはないし、連帯することもないことが明確になったのが裏金問題から予算成立までの流れである。
野党は保守と左翼に分かれている。分裂した野党が自民党・公明党の議席を超えて与党になることは不できない。
  

Posted by ヒジャイ at 13:26Comments(0)