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2012年01月27日

それでも普天間第二小学校の移転を誰も言わない

それでも普天間第二小学校の移転を誰も言わない



普天間第二小学校は1969年に宜野湾市が創設した。1969年頃の普天間第二小学校の一帯は建物はほとんどなく空き地が多かった。普天間基地の金網から遠く離れた場所に普天間第二小学校をつくることはできた。むしろ、なぜあんな辺鄙な場所に普天間第二小学校をつくったのか不思議である。
普天間第二小学校をあの地につくった理として考えられるのは普天間第二小学校の場所は辺鄙なところだから土地代が安かったからではないか。それしか考えられない。

1969年といえば嘉手納飛行場にB52重爆撃機が炎上墜落した年の翌年である。軍事基地の恐怖が一番高まった頃であった。あの頃の基地への恐怖は今の数十倍も高かった。その時に宜野湾市は普天間基地の隣に小学校をつくったのだ。信じられないことだ。

しかし、今は誰もその事実をいわない。まるで普天間第二小学校の隣に普天間基地をつくったようなイメージを持たすような話をする。そして、普天間基地が普天間小学校に騒音被害と恐怖を与えていると主張し、普天間第二小学校の被害をなくすために普天間基地撤去を強く主張する。誰も普天間第二小学校の移転を口にしない。

普天間基地撤去を主張することと普天間第二小学校の移転を主張することとは問題意識が違う。普天間第二小学校の移転を主張するのは子どもの安全、勉強がのびのびできるのを最優先する子どもの人権を守る思想だ。沖縄で一番子どもの人権が奪われているのは普天間第二小学校だ。普天間小学校を移転するより普天間基地撤去を撤去すればいいなんて主張するのはばかげている。こんな主張は子どもの人権を無視した反米主義の主張だ。

メイ氏は辺野古に移転できなかったら普天間基地はそのままだと発言し、クリントン国防長官にも普天間基地は安全だと報告している。日米政府が辺野古移設を変更することはありえない。中国は軍事力を増強して、尖閣諸島は中国の領土であると主張し続けている。ベトナム、フィリピンは中国との対立を強め緊張が高まっている。北朝鮮がどうなるのか予想ができない。
アジア情勢をみれば日米政府が沖縄からヘリコプター基地を撤去するのは考えられない。普天間基地が数年内に国外に撤去するのはあり得ない。それどころか今年はオスプレイが配備されて基地機能を高める可能性が高い。
世界、アジア情勢を冷静にみれば、普天間第二小学校の移転を一日でも早くするべきという考えしかない。

桜井氏は沖縄大学の教授である。教授は知識が豊富だし、法律に精通しているだろう。アメリカでは基地外もアメリカであり、基地外にもアメリカの法律が適用される。しかし、沖縄は日本であり米軍基地外は日本の法律が適用される。それだけではない。普天間基地周辺は宜野湾市の管轄する場所であり、普天間基地の周囲は宜野湾市の政治意思を実行する場所である。普天間基地の周辺にアメリカの法律を実行することができない。
普天間基地の周辺に対者を増やして普天間基地を世界一危険な基地にしたのは米軍ではなく宜野湾市である。桜井氏はそのことを知っているはずだ。

普天間基地の騒音をアメリカ並みにすれば、普天間基地だけを特別扱いはできないから日本全国にアメリカ並みの騒音規制をしなければならないということになる。都市を走る電車、新幹線、住宅密集地の飛行場など多くの場所が規制違反になってしまう。
全国の状況を考えた上で辺野古基地の騒音をどうするかを考えないといけない。

桜井氏は「普天間のアセスに限らず、日本のアセスの仕組み自体が後進的だ。相当遅れている」などとお茶を濁すようなことは言わないで、辺野古基地で予想している50デシベルから71デシベルが日本の状況を考慮したときに適正なのかそれとももっと騒音を低くするべきなのかを明確にいうべきだ。それが学者の責任だ。県民の反発を気にした発言なんか学者がやるものじゃない。
桜井氏は「普天間基地の移転は時間がかかるから、早急に普天間第二小学校を移転するべきだ」といえないのか。残念である。


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